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土の中に光を見る ( ましこの家 1)

今日は栃木県の益子に
ある土地を見に来ました。

益子らしいおだやかな姿の山々の間をぬって、
のどかに田畑の続く道から
少し山の方へ入ったところにある
かつての梅畑。




果樹園としては手入れされなくなったここに
ずっと以前からの友人である陶芸家の郡司夫妻が
住まいと仕事場を建てることになり、
その設計を委ねられました。




工事を手がけるのは
彼らと同じくらい以前からの友人である高田くん。
一緒に土地の状況を確認していきます。

梅畑ゆえか、何か清々しい印象があります。
三方を斜面に囲われていますが、
残る一方は広く開けており、
よどみなく、気持ちのよい風が抜けていきます。
東と西からの光は充分に射しそうで、南正面には檜林をひかえますが
敷地の北寄りには光が届いて明るい場所をつくっています。




敷地の中に、
既に計画していた建物のアウトラインを想定の位置に描いてみて
場所との関係を確かめます。何本かの梅は残せそうです。
一番古そうな梅が仕事場のすぐ横で、印象的な姿で絵になりそうですし、
道からのアプローチなどで活かせそうなものもありました。
全部伐るのはしのびなかったので​ほっとしました。

梅の樹々にそのことを伝えます。
冬枯れの枝に春の芽をつけ始めた梅も、どこか
こわばらせていた梢の緊張が少しゆるんだようでした。

益子では懐かしい人たちとの再会もあり、
又、明るい高台の上にある高田家で
あたたかなもてなしを受けながら、打ち合わせをしました。
慎ましやかで愛のある家族の暮らしぶりに
代え難いあたたかさを感じます。どうもありがとう。


その夜、
足尾にある、今の郡司夫妻の住まいとアトリエに向います。
数年、彼らが暮らして仕事をしてきた場所のたたずまいを
もう一度、確かめておきたかったのです。

足尾はまだ雪の中にありました。





凍った雪の下を川が流れています。



愛犬チヨと朝の散歩。
鹿が雪の斜面を駆けていきました。
他に歩く人のない雪道の上には
彼らが日々歩いたあとだけが点々と残っています。


朝の彼らの仕事場には
澄んで静かな光が満ちていました。




同時にここには静かな熱がありました。
それは物理的なものだけではない、
あたたかさだったと後から気がつきました。

彼らがここで、
日々土と向き合いながら、ものをうみだしていくのは
土の中に光を、
少しずつ、ひたむきに見出して、
結晶化していくような時間だったのではないでしょうか。
足尾はそれに相応しい場所だったように感じられます。
そのとき、彼らが見ていた光と、
感じていた熱がここには息づいているようです。
お祖父さんの代にここで始まった、陶芸の仕事が
彼らの中で熟されていったような・・。

所を変えて、
その光と熱が豊かに広がり、
梅が梢にたわわに
花を咲かせていくように、実をつけてゆくように。
そのための場所として、
彼らのあたらしい住まいと仕事場が生まれてくる、
そんな流れを感じています。




























 
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