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アドヴェント りんごのろうそくの式

今年最後の
上門前の家でのオイリュトミーの後は
アドヴェント りんごのろうそくの式を行いました。

ひとつひとつ丁寧に磨かれて光るりんごに
星の子のみなさん手作りのみつろうキャンドルと
もみの葉をつけた、りんごのろうそく。




もみの枝でスパイラルが描かれ、真ん中にキャンドルが灯されます。




日が暮れるのを待って、
部屋が暗くなったところでキャンドルを灯し、
一人ずつ順番にりんごろうそくを持ってスパイラルの中央まで進み、

自分のキャンドルに火を灯してから、
戻る途中に順に金の星の上にそれを
置いて帰ってきます。


順番を待つ間、静かにその光景を眺めます。


ろうそくの灯火で照らされたモミの枝の道は
まるで森の中を進んでいくようでした。
深く深く、森の奥へ、自分の内へ。


静けさとかすかな灯りの中、
こだまさんの奏でるタオライアーが
そのあゆみによりそうように響きます。


中央の光は冬至の新生した太陽でしょうか。
いのちのおおもとの光でしょうか。
それとも誰の内にも灯る神なる光でしょうか。


そんなことを想いながら
その光を携えたりんごのろうそくに灯し、
その光が確かに自分のうちにも耀いているのを確かめるようにして、
金の星の上にそれを置いて戻ります。


順にすすんでいくその光景は
とても美しいものでした。
静寂と平和に満ちた、高貴な体験。


この式は9歳までのこどものためのものだそうです。
こどものうちにこの体験をするのは幸いだと思います。

天と自然と調和する人の行為のありようの一つを体験するからです。
人の中にある光を、確かなものとして、見ているようでした。
無意識に刻み込まれたその体験は、
大きくなってからも生きていく方向を過たないような、
そんな見えない導きになるような気がします。

そして、
そのありようは人のもっている真の可能性とそのなしうることを
示してくれている。

そんな感動を与えられたアドヴェントでした。


鈴木先生、
そしてオイリュトミークラスの皆さん、
どうもありがとうございました。

又来年もともに学びを深めていきたいと思います。


















 
| - | 12:04 | - | - |
屋根 (びわの実文庫 2)

前回の棟上げから工事が進んで
屋根の下地が出来上がってきました。




屋根の勾配が緩く、
軒の出が割合たっぷりとあることで
どこかゆったりと余裕のある雰囲気を感じます。




玄関までのアプローチの庇は
壁から1m50cmの出にしました。
持ち送り梁で出桁を出し
そこまで垂木を伸ばしています。

この日、
現場に着く少し前に雨が降り出したのですが
この深い軒の下は二人並んで傘なしでも平気です。




内部。
文庫側と住まい側の境目のところで
屋根を切り替えています。




屋根の上から見たところ。
切り替わりと奥の方に見えるハイサイドライトのある越屋根。




ハイサイドライトは
棟を越えて北面に立ち上がります。
北からの採光と換気に、
そして東面から朝の光を室内に導きます。




サンルームのガラス屋根の納まりを検討中。



サンルームはコーナーを挟んで2面が窓になっているので
とても眺望がよさそうです。

冬の日向ぼっこ、お茶を飲みながら
遠くの景色を眺めるのも気持ちよいでしょうね。



屋根の上からの眺め。



高台にあるので遠くの山々まで見渡せます。
この日は平地の部分から靄が立ち昇り、
厚く広がった雲の下との間に
山の頂だけが姿を見せてどこか幻想的な光景でした。




森田建築設計事務所
森田 徹

























 
| 『 びわの実文庫 』 | 22:10 | - | - |
茅葺屋根とその下(吉川の古民家 5)


設計が ほぼ まとまり、
工事見積を地元のあかい工房さんに依頼。

『ほぼ』というのは
改修工事にはある程度つきものなのですが、
解体してみないと状態がわからないところがあるからで、
実際の状況によっては
検討の上、変更しなければならないところも
出てくることが予想されるからです。

そういうやりとりも今まで何度か仕事をしてきた
あかい工房さんとなら協働でいい形を見つけて
クリアーできるでしょう。
( →『猪名川の民家』 ・ →『にろうの家』 )

又、あかい工房さんは
古い茅葺民家を自社の事務所として改修していて、
茅葺民家を直したり移築したりということもされているので
その経験も活かしてもらえそうです。


改修の方針などを現場にて説明しました。




まず大きいのは茅葺屋根の葺き替えです。
葦やすすき、稲わらを使って
厚さ60〜70cm程度に葺かれています。

前回の葺き替えから約30年。
その際は琵琶湖の葦を主材として葺いたようで、
途中の補修や手入れがどの程度されていたかわかりませんが、
今回葺きかえる予定の北面屋根は
腐葉土化して半ば土に戻っており、
草や苔が生えて、
それはそれでなかなか美しい姿なのですが・・・

近くで見てみると、




こんな感じ。
中にはきっとたくさんのカブトムシの幼虫なんかもいるでしょう。
屋根というよりはもはや生態系となっています。

生態系になる屋根、
なんて現代の屋根葺き材ではちょっと考えられません・・。
しかも下におろせば腐葉土として植物や畑の作物なんかを育てた上に、
そのまま土に戻って・・・
(またわらになるものもあり、それはまた屋根になって)
自然の循環の中にかえっていきます。
下地も含めて産業廃棄物にならない屋根も
現代の工業製品ではまだ実現できていないと思います。

姿から感じるおおらかさややわらかさ、
和やかさのような印象には、
勿論、素材の特性から生じる形態的なこともありますが、
自然のわらでできている、ということから
派生するそのような諸々も含めて、
無意識で感じ取っている
いのちの深いところからの安心感のようなもの、
があるような気がします。

風景の中での周囲の自然との馴染み具合も、
自然のいのちの循環から外れていないがゆえに、
見ていて何の違和感をも感じないところから生じてくる印象、
と見ることもできるのではないでしょうか。

そういったことの総体として
私たちは茅葺屋根を
意識と無意識で体験しているとも言えます。

その懐深い奥行の気配を
茅葺屋根の下に入ったときにある、
前回ここに来たときにその存在の大きさに気がついた−
暗闇の中に
人は感じているのかもしれません。

その闇を生かすような光や灯りが
とても重要になりそうです。




坂口さんが見つけてこられた
手吹きガラスの美しいシェード。
おおやぶ みよさん という作家さんの作品。

ここで望むものにこたえてくれそうな
何かを秘めた感じがあって、
ほのかな光が見えたようでした。


改修に関しては
今回補修しておくほうがよい箇所を直しつつも、
新しい場として再編する為に改修の必要な箇所があり、
そのバランスをどのようにとるか。

まず工事見積を出してもらって、
それによって方針が決まっていくことになります。
あかい工房さん()、よろしくお願いいたします。


年明けからの工事に向かって
いよいよ始動し始めた感じです。





森田建築設計事務所
森田 徹
























 

| 『 吉川の古民家 premdan  』 | 10:44 | - | - |
澄んだ光

北側から室内に入る自然光は
一日中、安定して落ち着いています。
だから、例えば
本を読んだりするには向いています。

北側からの自然光は
どこか澄んで静かです。
この光が高い位置から室内に降りこんでくるとき、
ーそれに添ってうけとめる壁や天井が用意されればなおー
天へ通ずるような澄んだ光の印象を体験します。

本を読むことの目的は色々ありますが、
具体的な知識や情報や物語などを介して、
智恵に出逢い、想像し、思考すること
ではないでしょうか。
そして
それが偏見や作為に濁らされていないような、
どこか枠を外すような、
本質的な自由さを与えてくれるような、
なにかであることを
深いところでは求めているのではないでしょうか。

澄んだ光の体験は
その求めているようなものに出逢った時、
内面で体験することの
先取りでもあるのかもしれません。


北側からの光が
本を読むような行為に向いている、
と私たちが感じる印象の奥には
そのような無意識で感じていることがはたらいていて、
そのことが私たちにその場所のことを
とても好ましい、と感じさせているのかもしれません。

こころの奥深くからの同意があるとき、
私たちはそこに好印象や
違和感のない自然さ 
を感じるのではないでしょうか。
たとえ、
そのことが言葉として認識されていなくても。


























 
| - | 22:45 | - | - |
棟上( びわの実文庫 1 )

この土曜日に
和歌山の岩出で ”びわの実文庫” の棟上がありました。

ここまで地鎮祭、炭埋めを経て、
基礎工事と進んできました。
途中の式はいずれも晴天に恵まれ、
この日も日中よいお天気で棟上を迎えることが出来ました。




”びわの実文庫” はこじんまりとした平屋です。



高台の見晴らしがよいところにあります。

近くに住むこどもたちに
人生を歩んでいく糧になるような素敵な本に出会う場所を、
という想いで、
こども園ほしのこ()にも関わっておられる山西先生が
自宅の一部を文庫として開かれる場所です。




材は柱・土台がヒノキで
梁や垂木などは地場産の杉。

亀井さんの下、
総勢5人の大工さんとレッカーで組みあげていきます。




軒の出もしっかりとりました。



玄関へのアプローチになる側は
もち送りをかけて、さらに軒を深く出します。
雨の日でも傘なしで歩けます。




勾配の緩い屋根。



無事に棟が上がりました。
平屋で高さを押さえたので小さくてかわいらしい建物になるでしょう。




亀井さんが棟札を立てて、
四隅をお清めし、
無事に棟が上がったことを
皆で感謝し、祝福しました。

工事はこれから、本格的に進んでいきます。
現場の皆さん、どうぞよろしくお願いいたします。

























 
| 『 びわの実文庫 』 | 06:01 | - | - |
| 1/1PAGES |