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竣工 その2(にろうの家 19)

引き続き母屋へ。



深い軒の下が玄関へのアプローチです。
横の田んぼでは稲穂が頭を垂れています。
田んぼとの境には低めの生垣を設ける予定。




さあ、いよいよ完成なった新居へ!



軒下の寄り付きを経て入る
玄関土間は
広めで接客スペースも兼ねています。
ペンダント照明はアンティーク。

玄関戸側にも網戸が入っていて通風ができます。
外には正面からも横の窓からも
田んぼが見えてよい景色です。




続きの和室との境には入れ子障子付の格子戸。
古建具ですがなかなかよい造り。




和室。田んぼに向けて
掘りコタツ式の広い書院机があります。
右手の小窓は広縁へ開きます。
左手の収納古建具はお施主様の家から移設したもの。




仏壇と床の間。
床框の木は施主の家で代々使われ続けてきた部材で
新しく建てかえる時に必ずどこかに使ってきたものだそうです。
かなり枯れていい表情。ここでは古材のケヤキ板とあわせました。
上にはこれも既存の家から移設した神棚。




和室を抜けると
一気に広く高くなるリビング。
みんなの集まる場所。
右手に広縁。
左はダイニング、キッチンへと繋がっています。




広縁。
ここで田んぼを見ながらお月見とか、
晩酌とか
すいか食べてお昼寝とか・・・
この日はお兄ちゃんと弟くんが
楽しげな踊りを披露してくれる舞台になりました(笑)

正面の小窓は和室へ。




広縁から続く内縁は
戸袋へ引き込めるガラス戸が入っていて一続きになります。

この日間に合わなかったのですが、
網付の格子戸がこの前にはいります。




リビングから
堀こたつテーブルのあるダイニングと
その奥はキッチン。
お兄ちゃん、早速くつろいでいます。
左手コーナーには薪ストーブがあります。




ダイニング横。



北屋根面についた天窓。
この日のような雨降りでもかなり明るい室内。




キッチン。
厨房機器は業務用。




キッチンへ続く収納。



キッチンへ続くライブラリー。
北側ハイサイドライトからの光が曲面漆喰壁を廻ります。




奥の和室。

色々な印象の空間のある家になりました。

昔ながらの縁側のあるような平家にしたい、と
いうところから始まったこの家の設計。
断熱や採光、空間のつくりなど
昔ながらの家にはなかった要素や形を含みながら、
また古くからのものも再編して活かしながら、
どこか昔の家の進化形のような家として出来上がった気がします。

このあと、
家の周りに木を植えたり、
生垣や版築の門柱を造ったり・・
少しずつ環境が整って、
この土地でのくらしのいとなみの場として
馴染んで根付いてゆくことでしょう。

そして、
受け継がれてきた周囲の田んぼや畑との関わりや
ここでの新しい家族のいとなみもきっと、
家と同じように、
古くからのものも活かしながら
また新しい要素も含んでいきながら
のびのびと楽しく
自由にひろがっていくような予感があります。
楽しみにしています。


あかい工房さん、
長期間の工事、どうもごくろうさまでした。
熱のこもった仕事をありがとうございました。



森田建築設計事務所
森田 徹


























 
| 『 にろうの家 』 | 20:42 | - | - |
竣工 その1(にろうの家 18)

8月末,
いよいよ竣工を迎えました。

工事は去年の夏からですからちょうど丸1年と少し。
あかい工房さん、長期間ごくろうさまでした。




離れ。
コンクリート洗い出しの犬走りも完了。




母屋。
こちらも犬走りも完了して、
ようやく見た目にも建物が地面に定着した感じがします。
この後、外構を工事していく予定ですが
その前に家の方は竣工、引き渡し。
そしてようやく引っ越ししてもらえるようになりました。


離れの中から仕上げなど、確認していきます。
こちらはおじいさんとおばあさんの住まいになります。
お二人の生活にあった形で
コンパクトにまとまっています。




玄関土間。
古建具と既存の箪笥を組み込んだ家具が
しっくり馴染んでいます。
荒神さんの棚も付きました。
壁は漆喰コテ押さえ。奥に厨房。




座敷側。
式台の横には
クッキングプレート付の薪ストーブがあります。
一日中畑仕事などをして
靴を履いたまま過ごされているので
この土間が生活の中心的な場所になります。




土間の上は吹き抜けた
板張りの高天井になっています。
東の高側窓からは朝日が入り、熱気を抜きます。
照明器具はアンティークのペンダント。


正面の長格子戸は三枚組みの古建具。



建具を閉めたところ。



座敷から土間を見る。
正面の出窓障子の横にはテーブルを置く予定。
そこが食事などの場になります。

手前の長格子戸は
入れ子障子なので取り外すと戸を閉めたままでも
通風できるようになります。




座敷内。
堀コタツ式になった書院があります。
らんまの透かし彫りはお施主さんからリクエストのあった「いちご」。
図案と製作はあかい棟梁の力作。いちごはこのあたりの名産です。




南向きの広縁。
引き込み内障子外側正面の格子は
季節によって
網入りとガラス入りに交換します。




座敷の奥は板張りの納戸になっています。
納戸には外から直接出入りできるようになっており、
右手には浴室があるので畑仕事のあとは
こちらから入って、汗を流しさっぱりしてから
座敷へ行けます。

こちらの建具も
入れ子障子付の長格子戸で古建具です。
今こんなに手の込んだ建具を造る機会はほとんどないでしょう。
よく考えられた建具ですが、
このような形式は今後すたれていくかもしれません。

今回は入れ子障子を造り足してもらったり、
壊れた箇所を直してもらったり、巾詰めしたり、
これ以外の古建具もかなりあちこち建具屋さんに手を入れてもらって
きちんと使える状態までよみがえらせてもらいました。
ごくろうさまでした。




納戸の奥は
農機具などをしまっておく蔵です。
半分が土間になっています。ここの建具は無双格子入りの古建具。
これも戸を閉めたままで通風が出来ます。

離れの長手方向も両端の窓を開けておけば
風が通り抜けるようになっています。






蔵部分の外観。

軒を深く出すために
天秤にした腕木を出して出桁を受けています。
蔵の戸は2枚引き込み式で開口が広くあきます。

離れの方、チェック完了。
ほぼ問題なく出来ていました。

次は母屋の方へ移ります。

(つづく)



















































 
| 『 にろうの家 』 | 21:12 | - | - |
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