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冬の南会津に木を買いに行く ( あやうたの家 5 )
 
臼杵さん、
色々検討して、

夏に見に行った南会津のウッドバンク・オグラさんで
構造材の購入とその刻みまで行ってもらうことにしました。

来年春頃から工事にかかりたいので、
その前にということで、
軸組関係の図面をまとめて、25,26日と冬の南会津へ。

南と言っても南国ではありません。
会津の山の奥の方ですから・・・




・・聞いてはいましたが、すごい雪!
車で行くのを止めてよかった〜。
この一週間前は積雪1mあったとか・・・。気温は−6度くらいです。




この辺りで沢山採れる赤松の梁材。
なかなかきれいな木です。一番下の材をメインの梁で使うことに。



柱には八溝山系の杉を使うことにしました。
寒い地方だからか結構、目が詰んでいます。
芯持ちですが背割りを入れずに使うそうです。
後で割れがどれくらい出るのか、じっくり乾かしていると少ないのかな・・。



夏場に購入していた栗の木をどちら向きにどう使うか、決めます。
じっくり木を眺める臼杵さん。



使うまでに寝かせている間にまた少し木が動くので、
その時の削り代を残しながら、
表を少し削って表情を確かめます。

こちらの栗には背割りが入っています。
杉より動きやすい分、入れておかないとあちこち割れてしまうのでしょうね。

今は死に節などのある面(化粧として使えない面)に
背割りを入れることが多いのですが、
元々は、木が山に生えているときの斜面の下側<背:反対側を腹という>に
背割りを入れたそうです。
斜面の下側の方に生長するときの応力が集中しているからで、
そちらを割るほうが力を逃がすには効果があります。
背割り という名前もそこからつきました。



夏に購入した栗と桜材、確認したかったのですが
この雪では・・・。
しかし、この雪山に生えている木を見ていると、
先の背割りの話、
木の腹と背の様子もよくわかります。




泊まった宿の周りの朝。
見事に白い世界。



左手の茅葺(雪で見えませんが・・)古民家が、
今回お世話になった宿の北の家さん。
囲炉裏もあって、なかなかいい感じの宿でした。



宿の玄関には薪ストーブがあって、
こうして家の人の長靴が乾かされています。
白い雪の中から入ってくると、
この赤い火にほっとします・・・。

この辺りの人は雪が積もると
まだ暗いうちから起きだして、道や家の周りの雪かきをしています。
そうしないと朝、出勤出来ないからだそうです。



この辺りには新しい家で、
こんなふうに入口の方が急勾配の短い屋根がついて、
後ろが長い屋根の造りを時々見ます。
夏に来たときにはどうしてこうなっているのかわからなかったのですが、
冬にきて理由がわかりました。
入口側に落ちる雪の量を少なくするための工夫だったのですね。
雪をどうするか、本当に大変だと思います・・・。





夏に見つけた田んぼの中の美しい茅葺小屋。
冬もまた美しかった・・・。
水墨画のようです。




こんな道が延々と続く中、
雪をよく知らない二人が車で来ていたら、きっと遭難していますね(笑)。


行きも帰りも那須塩原まで、
オグラの渡部さんに車で送っていただきました。
どうもありがとうございました。


・・・遭難はしなかったのですが、
この寒さのせいか、帰りから風邪気味になり、
京都に帰り着いた時に本格的に風邪になって発熱、
色々な予定をキャンセルして、
そのまま年末年始まで寝込みました・・・。













| 『木を植える (あやうたの家)』 | 16:51 | - | - |
LOVE! 2012年12月23日のお餅つき!
 
2012年は
どこか慌ただしく色々な現象が進んでいく中で、
何かが確実に終わっていく感じと
新しい何かが始まっているという感じを
誰もが体感した一年だったような気がします。


落ち着かなげでどこか穏やかならぬ空気も漂う
年の暮だからこそ、
皆で一緒に何かを想うならば、ということで



今年のお餅つきのテーマは

 I LOVE YOU! を伝えよう!

と いうことになりました。




年に一度のこの光景。
冷たい空気の中に湯気が上がって、
スタッフや手伝いに来てくれたみんながいそいそと立ち働き、
準備が整っていきます。
冷たい空気の中の緊張感と
次第にほぐれてあたたまっていく場の感じが、心地よいです・・・。

そうして、



掛け声ともに杵が振り下ろされて、お餅つきが始まります。



みんなでやるお餅つきって、



本当に喜ばしい楽しい気分になります。



見ていても、ついていても
老若男女問わず、
知らず知らずに何だか笑みが溢れてくるのは、



餅つきという行為自体が
私たちの心の奥深くにあるよろこびに
作用してくるからかもしれません。



一粒一粒のお米が
つぶされて大きく一つにまとまって、
また別の美味しいものに変わっていくさまに、
人同士が個を越えて大きく繋がり、
一つの存在になっていくさまを見たり・・



陰と陽が出会い合わさって
生命が生まれてくるさまを感じているのかもしれません・・・。

ひとつきひとつきが
そんな無意識の奥にある根源的な記憶や希望に
響いてくるような、
生命を祝福する、よろこびを湧き立たせる行為。

そこに感応して溢れてくる皆の笑み。

このとき上門前の家には
そんな深いところから湧き起こる皆のよろこびが合わさって、
一つになって
満ちていたような気がします。

・・・思わずオムスビマンになってしまいました(笑)。



生まれたお餅は皆の手で玉のように丸められます。
つきたてのお餅の美味しいこと!
そう、見方によっては、
これはまさに生まれ出た生命そのものなのですから、
満ち満ちて
きっと美味しいことでしょう!



スタッフ手づくりの連続する白いハートが
次々と生まれてくる白いお餅と呼応するかのように、
よろこびや楽しさが連なって空を舞うかのように、
皆のよろこびを祝福するかのように、
上門前の宙を浮かんでいます。



お餅と皆さんの持ち寄りのおかずや一品が合わさって、
また新たな美味しさが生まれます。
『おいしいね!』
大人たちはムッシュ岩崎+マダム平岩の岩’s BARで
皆様持ち寄りお勧めのワインに日本酒、シャンパンなどなどで乾杯!


お餅が一段落して、
お待ちかね、バースデーケーキ!



今年は
足達さんがテーマに合わせて、ハート形断面のロングケーキを作ってくれました!
すご〜い!ありがとうございます!
周りもイチゴでハートづくしです。



ろうそくが灯されて光り輝くケーキ。



大人になったらこんな長いバースデーケーキなんだ・・・!



今年はうれしいことに
この日が誕生日の あきなさんときょうこさん も一緒に
ハッピーバースデーとバースデーケーキでお祝いしました。
バースデーケーキのキャンドルを吹き消すのって、
いくつになっても初々しいうれしさを感じますね。


そうして、
お楽しみコーナーが始まります。



いよ!団子屋みたらし さんの落語。
いやあ、面白くていい話なんですよね〜、上手い!
笑いがあふれるのは気持ちいい、幸せなことです。



森田企画の愛の伝言ゲーム。
色分けとんがり帽子の4チームが伝える文をつなげると
ティクナットハーンの愛の言葉に。



谷沢さんがホーリーな歌を聴かせてくれました。
東洋と西洋の聖歌から
清らかな光と風を感じました。
この日この時に、どこかで皆が待ち望んでいた響きだったような気がします。



伊藤さんと私のヴァイオリンデュオ。
今年は受験で真太朗君がいないので、お母さんと合奏。
ロマンティックで愛を感じる小品、ということで選んでくださったのが
ショスタコービッチの『3つのバイオリンデュオ』。
今日初めて合わせた曲だったのですが(!)、弾いていて楽しかったです。
毎年来てくださいますが、森田建築設計事務所のお施主さんでもあります。(
こんな風にお付き合いが続けられるのは、
とてもうれしいことです。



皆さんへ、
愛する人へ、
今日の、一年の感謝の気持ちをこめて
毎年弾いています、『アヴェマリア』。




最後は一本締めでしめさせていただきました。

この時にも話しましたが
今年は本当に、なんだか自分の誕生日、というよりは
ここにいる人皆の誕生日を皆でお祝いしている、
という気分でした。
たまたま代表でここでこうしている、という感じです。

『生まれてきてくれてありがとう!
こうして逢えてよかった!!』

という気持ちは、
誰の心の中にもある
深いところからの真実なのでしょう。

一人ではそんな言葉を交わすこともできません。
愛する人や友人や仲間たち、
人との縁と出会いがあって、心の中のそのことを
お互いに確認し合うことができます。

そのためにふさわしい状況や行為や工夫を
私たちは色々なかたちで生み出すことができます。
・・・この日は皆さんのそんな気持ちと工夫や知恵が
沢山つまった一日でした。

よろこびに満ちて自由に流れ合う何かを
愛というのかもしれません。

皆が集まって、
それをかたちにして、体験していくこともできる。
・・なんて素晴らしいこと!

みんな、生まれてきてくれてありがとう!
こうして逢えてよかった!



・・・沢山のお花やお料理やプレゼントやお気持ち、
ありがとうございました。













| - | 23:08 | - | - |
『L'atelier de céramiste 』 1
 
陶芸家夫妻のアトリエ兼住居です。
古い家を改修します。



解体前の様子。
ここがアトリエです。
床は一度ご自分たちで工事して、合板の床になっています。



彼らより以前に住まわれていた方が
自力施工で
あちこち改修していました。

土壁を抜いたり、床を下げたり、収納を造ったり、
結構自由に改装していて、なかなか大胆・・・です。



今回は陶芸の仕事場として使いやすいように
様々な動線を整理し、
轆轤場を造り、
水場や乾燥場所を確保します。

建物全体の構造補強を行うのは条件的に難しいので、
まずは失われた土壁を復活し、
床を組み直して足固めなど軸組の足元をしっかりして、
既存の建物の性質に近い形で修復・補強していくことにしました。


解体が始まりました。



床を下地も含めて撤去します。
天井や床の間、収納も取り払いました。


現況調査でもわかっていたのですが、
2階の床梁が一本だけ、虫食いで辺材部が半ば中空になっています。
芯は残っていますが、その部分の2階床が少し下がっていました。
差し替え可能な梁ではないので、
下に添え梁を入れることにしています。



廊下の床板など、
再び使えそうなものはきれいにはがして取ってあります。


アルミサッシも撤去します。
左手、廊下の突き当たりにあったトイレも撤去しました。
別の場所に移設して、ここは新たな動線になります。


和室との境も造り直します。

どのように変わるのか、楽しみです。














| 『L'atelier de céramiste』 | 20:25 | - | - |
『岐阜の家』14
 
いよいよ引き渡しの日を迎えました。



玄関建具も納まりました。



周囲は砂利敷きになります。
植栽も少し整理されて、アプローチがしやすくなります。



外回りはぬれ縁設置と外構工事が残りましたが、
とりあえず住める状態になりました。

手前の石は整地の際に出てきたもの。
庭石として使えるのですが、
大きな石なので動かすのが大変です。
そこで土をかぶせて、
築山のように仕立てることにしました。




納戸の建具も納まりました。
一番奥の建具は
下部に通風採光用の開口があります。



キッチンも設置完了。



前回見たケヤキの天板がカウンターに設置されています。
ちょうどいいサイズでした。



内障子が納まっていきます。



障子越しの光は静かで落ち着きます。
断熱の効果もあります。



子供室も整いました。
あとはロフトへ上がる梯子が設置されます。



薪ストーブの使い方の説明を受けます。
小さな木から順に薪をくべていって、
火を大きくしていきます。
本体が温まってくると、
輻射熱でじんわりと暖かくなります。おだやかで心地いい暖かさです。



トイレの窓には
アンティークのステンドグラスを利用した開き窓がつきました。



建具や古い黒板も設置されて
内部が一通り落ち着きました。



家に明かりが灯り、
これから始まるくらしのいとなみを予感させます・・・。
お祖父さんの残した庭にちょうどいい感じで納まりましたね。
繋がりや縁をここでも感じました。


脇義建築さん、
工事ご苦労さまでした。
色々予期せぬハプニングもありましたが、
おかげさまでかわいい家が出来上がりました。
どうもありがとうございました。


竹内さんご一家には
縁あって出会い、家のお話を伺ってから
ここまでずいぶん時間が経ったのですが、
今になってみると、何かちょうどよいタイミングに
出来上がったような気がしています。
長らくお待たせしました。
どうもありがとうございました。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

年が明けて(これを書いているのは翌1月)、
竹内さんから届いたお手紙と年賀状には
新しい住まいでのご家族や子供たちの楽しそうな姿の
写真がありました。

とてもうれしかったです。
ありがとうございました。















| 『岐阜の家』 | 09:03 | - | - |
竣工
 
今月の初め、
いよいよ竣工の日を迎えました。





きれいに掃除がされて引き渡しを待ちます。





エントランスの庭も完成しました。
苔が植えられて、石と植栽と建築が結ばれました。
紅葉は散ってしまいましたが、
この場所で石橋にかかる天蓋のように育っていくでしょう。





庭も落ち葉が片づけられました。
池や新しく出来た地形も
元からあったようにこの場所に馴染んできています。




棚田から想を得た三段の池。
流れる水の響きが周囲の存在に生気を与えます。




周囲がガラス建具のこの建築では庭が建築と一続きです。





煉瓦の小屋も完成です。
庭の中の東屋。
紅葉の木立の向こう、ムクの大木の側にある佇まいからは
何か物語を感じるようです。




石敷の広場が出来て、
どこかの街角にいるように見えます。
宇根田さんの作った鍛鉄のゲートが不思議に調和します。
鍛鉄で他にも内部のグリルや暖炉のパーツを作ってもらい、
それらは最後に空間を引き締めるものになりました。


既存を残しながら、
外構にも建築にも全面的に手を加えたこの工事には
ここまでに2年の月日が過ぎました。

その間には震災もありました。
姿を変える部分の解体が終わった頃が丁度その時期でしたが、
破壊を経て、新たな創造と再生の作業が施されていくさまに
大きな現象とのパラレルをふと感じました。


途中には困難な状況もありました。
それを乗り越えることが出来たのは、
ここに美しい場所が出来る、という夢と
そのことへの密かな確信、があったからだと思います。
それらを関わる皆が共通に抱いていたような気がします。

そして、
工事に携わる人たちには
それを裏付けるだけの仕事、技術、経験、知恵と努力がありました。
そのことに助けられて、現場で何度か構想の修正もしながら、
一緒に造り上げてきて、出来上がったのがこの場所です。

櫛谷建築の皆さん、
宮川庭園の皆さん、
どうもありがとうございました。ご苦労様でした。

木工の臼杵さん()、鍛鉄の宇根田さん、
ポイントになる制作をありがとうございました。


何より、そのような進め方が可能になったのは
お施主様の理解と寛容があったからで、そのことに深く感謝します。
そしてその理解と寛容の奥には
ここに美しい場所が出来るという夢と確信が
誰よりも確固とされていたのかもしれない、と、
今になって振り返ると、
そのように感じます。























| 『 O project (桜鹿荘)』 | 05:19 | - | - |
『岐阜の家』 13
 
よく晴れた日。

予定では今日が竣工だったのですが
工事が少し延びてしまいました。
幸い、敷地そばの母屋に住めるので、ひとまず、よかったです・・・。




外壁を塗り終わりました。
少しブラウン系の色粉が入っています。

ここ数日で気温が下がってきたのですが、
凍結が始まる前になんとか仕上がりました。
水分を含んでいると塗った壁が凍って壊れてしまいます。




外回りの建具や土間の仕上げなどが残っていますが、
壁が塗り上がってほぼ外観が出来上がり、
完成が近いことを実感します。




庭の木々と馴染んでいます。
高野槇の向うの窓には
お母さんが料理をしている姿が見えるでしょうね・・・おーい、ただいま!



玄関の正面にある納戸からお風呂の方へは一直線で行けます。
遊んで汚れて帰ってきたらまっすぐこっちへ向かおう。
右側に収納建具がつきます。 風も縦横に抜けていきます。



お風呂は壁と天井が檜板張り。
ハーフユニットバスと組み合わせています。
浴槽の小窓からは外の柿畑が見えます。




お風呂をあがったら部屋の方へ行って・・・
一段上がると勉強机のある子供室。
障子で区切っているから開け放しているけどね。




お母さんがキッチンの方から
おやつがあるよ、と呼んでくれます。
家族みんなが集まってくる部屋は吹き抜けていて、
天窓からの光も入って大き〜くのびられる感じがするんだ。
家のかたちも周りの部屋が小さく低くなっていて、
全部ここに向かって集まってくるようになっています。
家の中心には大きな柱が立っていて、
屋根の下まで届いているよ。



キッチンの奥には洗濯機があるから
お母さんの用事も掃除のほかはこのあたりで大体済むかな。
右側のカウンターには無垢の板が天板としてつきます。




庭の方を見ると薪ストーブがついていて冬も楽しみ。
床はほとんど杉の厚板で柔らかくてよくキズもつくけど、
足触りが気持ちいいな。
ストーブの方だけは火の粉がとんでも大丈夫なように
タイルを敷いてあるよ。
天窓には夏場の遮光用のすだれ入り建具がついています。
キャットウォークはその取り外しのためについているんだけど、
高いから気を付けてね。




キッチンのカウンター天板に合いそうな木を
脇義さんが見つけてくれたので材木屋さんに見に来ました。
脇義さんの説明を熱心に聞く明さん。



ケヤキの板。
耳をつけたままで、穴を埋めればサイズも十分使えそうです。
これで行きましょう。




なぜかその材木屋さんには
アポロ宇宙船の大気圏突入カプセル(実物!)が
展示されています。
よく見るとメカや素材もなかなか興味深い。

『スカイラブ3号』 

宇宙から帰ってきたこの船と、
なぜか今日ここで出会えたことが
気持ち良く晴れたこの日の青空から受ける印象と
今日の出来事の流れとなんだかよく合っていて、
理由はわからないけれど、
気持ちの中で、腑に落ちていきました。

名前もいいなぁ。



家の方は
来週には完成予定です。
脇義建築さん、もう一息、よろしくお願いしますね!






















| 『岐阜の家』 | 17:15 | - | - |
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