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町家の店
 
近所を散歩していると、
最近ちらほらとこのあたりでなにかしようと
されている方々が増えてきているのを見つけて楽しくなります。

近所に町家が4件立ち並んだところがあり、
ギャラリーや工芸の工房とお店などがあります。
今日はその中の一軒が開放されて
篆刻とウクレレのワークショップをされていました。




表とトオリニワの建具を取り払って、
表の座敷が完全に外に向かって開放されています。

昔の町家の店の姿を見るようです。



ほら、こんな感じ。
これは洛中洛外図屏風の中のものです。
信長が謙信に送ったものなので、
描かれているのは安土桃山時代の様子ですね。

実際にこういう姿の町家を見ることはなかなかなかったのですが、
実に風通しがよくて、潔い印象です。

そして、なんとなくのぞこうかな、とか
立ち寄ろうかな、とかいう気分をそそられますから、
お店向きのスタイル(?)といえるかもしれません。

エアコンの効きとかを考慮するのがいつの間にかあたりまえになって
全面ガラス張りがせいぜいでしょうが
室内の座敷が直に通りに開放されている様はなかなか新鮮です。




お隣の『工芸百職』さんも
店先で常、木工仕事などをされて
奥が工芸のお店になっていてここもなかなか
風情があります。
このワークショップもこことお隣のギャラリーさんの共催でした。


今日はここでベーグルが売られているときいて買いにきたら、
思いがけず楽しい光景に出会いました。



| - | 13:59 | - | - |
LIRA D’ORO  − さようなら、リラ
 


7月18日の朝、
愛犬リラが息を引き取りました。


・・・それから数日経ちました。
スタッフのみんなや教室の生徒さん、友人達、
仕事で関った方々、近所の方や家族、
周りの方々に沢山の優しい言葉や励ましをいただいています。
ありがとうございます。
リラの介護中にもそうやって支えられてきたこと、
深く感謝しています。
私達二人とボンだけではとても乗り越えられなかった・・・。

そして、
日々、色々なことがあるおかげで、
少しずつ少しずつ、ゆっくりと
衝撃、悲しみ、寂しさは薄らいでいくのでしょう・・。



リラとは15年間、一緒に生きてきました。
私たち夫婦のことを最初から見て
一緒に歩いてきた、家族でした。

リラは犬でしたが、
それが何だか不思議な印象でした。
時折垣間見せる表情に、
リラという個としての存在を感じました。

でもリラは犬としての存在とお役目を越えることはなかった。
だけど、眼の奥の奥の光の中に
かつて今と違った存在同士での関係があったかもしれないし、
これからもあるのかもしれないと思うような光景、
遠い記憶が瞬くような瞬間が何度もありました。
単なる思い過ごしかもしれません。
それが何だったのかは今では確かめようがありませんが、
私達ときっと縁の深い存在だったということなのだと
思っています。

素直に愛を与えあえる関係で出会い、
関ってこれたことをうれしく思います。
誰でもそんな風に素直にお互いに愛を与え合いたいと思っています。
でも、時にそうできない出来事が起きたり、
いがみあったり、憎しみあったり、腹を立てたり、
気まずい関係になってしまうのは、
人間の悲しい性なのでしょうか・・・。
リラは少なくともいつでも出会う皆に
惜しみなく愛を与えているように見えました。
その姿だけでも教えられることが沢山あります。
今の自分はまだあんな風に出来てはいません・・・。

『大丈夫』 と、
リラの笑顔が言っているように思えます。
いつだって、リラの笑顔は
どんなにもつれた気持ちでも解きほぐしてくれました。

道行くすれ違う人が
しかめ面だったのが満面の笑顔に変わって、
リラの方を見ているさまを
何度となく見て、おかしかったし、すごいなと思いました。
そんなこと、どんな人にだってなかなかできる事ではありません。

子供の時には誰もがそんな存在でした。
ですが、歳を経るうちにそれを失っていく。
いつまでもそんな風に人同士がかかわりあうことはできないのでしょうか。
リラを見ていると、
そういう可能性が人にはあるということを感じました。
リラと関る人はそのとき、
みんなそういう存在に戻っていたからです。

とはいえ、
リラだって時にはすねることもあったし
ふてていることもあったわけで、もちろん
完璧だったわけではありません。
私達も時にはリラに対して自分の都合を優先することもあった・・。
でもいつでもリラは信じていました。


リラ、という名前の由来を
花のことだと思っている方もいます。
もちろんそれでも構いませんが、
実はこれは LIRA で、弦楽器のことです。
竪琴も弓奏弦楽器も全て含んで、弦楽器を指す言葉。
あのオルフェウスが持っていた楽器はLIRAです。
関りのある楽器ですし、
響きもいいので名前にしました。

ぴったりな名前だったなあと思います。
いなくなってわかったことですが、
リラは存在が何か賑やかで、よろこばしい雰囲気でした。
まるで何か音を奏でているような、存在感。

その音に周りが共鳴して響きあっていたのでしょう。
音が放たれなくなって、
そのことに気がつきました。

鳴り出した音に
こちらの内面深くにあるLIRAの音が共鳴して鳴り出す。
その響きは楽しげでした。
思わず微笑んでしまうような響き。
黄金の毛を揺らして歩くたびに
こちらを向いて微笑んでくるたびに
奏でられるLIRAの音。

金色の毛をしたリラはまさに
『黄金の弦楽器(LIRA D’ORO)』。
聴く者のこころの深くを鳴らす不思議な楽器。


息を引き取ったあと、
黄金の毛並みはいつにも増して金色に輝いて
光に透けていました。
物質から解き放たれたあと、
こちらに残されたのは沢山の思い出と、存在の印象。
それもいずれは少しずつ薄れ、透けて
光の中に溶けてゆくものかもしれません。

ですが、一度共鳴したそれぞれのLIRAの音は
その存在に気づいたものからは
消え去ることがないような気がします。
それが元々、誰の中にも鳴り響いている音、だからです。

私達の奥深くで鳴り響いているLIRAの音。
それは又共鳴しあっていくのでしょう。
その響きに満ち満ちた世界を見てみたい・・。


リラ、どうもありがとう。
私達がリラと関りあった時間、与えられたものは
まさに Grace だったような気がします。

ゆっくり休んでください。

私たちは信じています。
忘れることはありません。


ありがとう。
愛しています。


| - | 08:35 | - | - |
作業小舎 引渡し
 
今日は まつなが畑 作業小舎の引渡しです。



すっかり片付きましたね。

松永さん、大工の亀井さんと3人で、あちこち確認してまわります。
今回直せなかった部分もあります。
気がかりなのは明日の台風。
なんとか大事無くすんでほしいもの・・
(・・でしたが、それほどの雨風もなく無事だったとか:後日談)。



トラックも入って、この小舎もすっかり稼働体制。




新しい玄関の前で記念撮影。
亀井さん、工事ご苦労様でした。
途中、色々ありましたが、おかげさまでここまで辿りつけました。
ありがとうございました。


この一年ばかり、
松永さんたちとこの家を通して関ってきました。

大地や野菜と直に触れあう農業という営みを通して、
現代生活を見直さざるを得ない立場にあって、
生きることに対して真剣な人たちと、
もう一度、住いや暮らしについて、
一緒に考えなおしてみる機会がもてたことは
とても有意義で大切なことでした。


私達の暮らしに本当に必要なものはなんだろうか。




ものではなく、
こういう時間を過せる、気持ち、家族、環境・・・・

『夕顔棚納涼図』に現されているところに、その答えがいくばくか
あるような気がします。

そして、それは松永さんたちとの話を通して感じていたことでもあるように思います。

この絵は国宝なのですが、
この絵に共感できる心情やこの光景をよしとして受け入れられる心根こそ、
この国の宝、かもしれません。


松永さんたちとの話は
いつも気持ちのいいものでした。
言葉の生まれてくるところに嘘がないという印象がありました。
功利の為の言葉はなく、
苦しいことや辛い内容の話でも、どこか爽やかな印象でした。


松永さんたちはこの小舎で
暮らしについて考えてみるお話会をもたれるようです。

興味のある方はぜひ。


ありがとうございました。


松永さんがブログでこの家のことを書かれています。⇒













| 『まつなが畑』 | 00:29 | - | - |
草花と息する時間
 
上門前の家に珍しいお客さんがやってきました。


銅版画で路傍の草花を描いている北中幸司さん。


今日は上門前の家の庭の草花を描いてくれます。



数年前に展覧会で
彼の描く草花のスケッチを見て、
そこに流れる時間の静謐さに感動したのを覚えています。

植物に寄り添うように、
同調して描かれた行為の過程、
経過した時間、
通わせた意識 がそこには息づいていました。
そのことによって、見えてくるもの。

確かに存在するけれど、
このような形で取り出され表現されることで、
私たちが認識し、共有できる何か。

草花のいのちの震え。

・・・見ているうちに
こちらの内側で共鳴してくるものを感じました。


それ以来、
上門前の家で展覧会を、とお願いしていたのですが、
銅版画の作品がたまってきたので、そろそろしてみましょうか、と
いうことになり、
今年の11月に展覧会をすることになりました。


その展覧会に出品するひとつとして
ここの庭の草花を描いてもらえることになったのです。



銅版画の道具です。
右側のトレーシングペーパーで覆われた中に
銅板が貼られています。これが原版になります。

ペーパー越しに鉛筆で描くと
銅板の表面をコートしている材がはがれます。
その部分は銅がむき出しになるので、
液につけたときに腐食されて、インクが入るようになり、
原版になるという仕組み。

現場で描いた線がそのまま原版になっていくので、
北中さんの仕事にはよく合っているのでしょう。

描き終った後にもって帰る途中で
上から圧がかかって余計な線が出来ないように、
左のへこんだ部分に銅板が納まるようになっています。

このセットを数種類のサイズ持ち歩いて、
モチーフにあうサイズのものをその都度選んで描くそうです。




庭の中で描いている北中さん。
植物と光に混ざりあって一体化していますね・・・。




二日間通ってもらって、描いたのは ベル鉄線。

微かに震える・・繊細な線です・・。


これから銅板にしたてる過程を経て
完成していきます。

秋の展覧会には出品される予定です。
お楽しみに。







| くらしのかたち展 | 23:05 | - | - |
夏支度 その後

暑い日が続いていますが、皆さまお元気でしょうか?
今年は祇園祭の前に梅雨が明けてしまい、
もうすっかり夏になりました。

横浜・上大岡の福鼓樓さんから
夏支度のその後の様子が送られてきました。
正村さん、ありがとうございます。

1ヶ月前にはこんな感じだったのですが・・・



今やここまで育ちました。





ゴーヤも実をつけています。
1ヶ月ほどの間に勢いよく成長していますね。
この成長振りだとそれなりに日除けの役に立ちそうです。

そういえば店頭でもゴーヤの売り切れ店が続出しているとか。
簾や扇風機も品切れ、風を送る頃に戻る・・。



手前がゴーヤで奥がアピオス。
成長速度はゴーヤが早くて、
アピオスの成長をはばみ気味だそうです。
近々咲きそうなアピオスの花も見てみたいですね。



客席からはこんな風です。
緑陰、大分出来てきましたね。


出来上がり、緑陰の中、
あたかも木立の中で食事しているような
そんな想像があるのですが・・・・




森の中の緑陰の下、
せせらぎの音、木立の間を抜ける風、鳥の声・・・


想像力は涼しさを増すでしょう・・・・。




想像力は 限りなく無限の遠くにまでも伸びて行き、広がります。

それは離れたもの同士をむすびあわせ、

双方のいのちが通い合うみちすじをつくります。


この葉陰は遠くの森の中の葉陰と繋がっています。

千歳の齢を重ねた大樹の間を吹く 涼やかな風を運んできます。

光の届くことのない冷厳な洞窟の中、

岩の裂け目より湧き出す太古の水の面を撫でた空気

いのちの始まりの記憶を受け取りながら、奔ってくる風の中に

無意識の底に眠る同じ記憶を撫でられながら

私たちが体感している涼は いのちの始まりの記憶の 新しい蘇り。



想像力そのものが 自由に吹く風 なのです。

宇宙のどこからどこへでも 奔りぬける 風 。








| 森田建築設計事務所 現場レポート 『横浜・上大岡のお店/福鼓樓』 | 17:55 | - | - |
作業小舎 工事中

今日で亀井さんの大工工事は終了。
仕上げの作業を進めていきます。



古建具のガラス戸も入りました。
古び具合が家に馴染んでいます。合うものが集まるのですね。
ガラス面が大きくなったのですっきりしました。






建具が変わって
家の中から庭の枇杷がいい背景として見えるようになりました。
ちょっと舞台のような感じです。新しくかけた丸太の梁も
そんな雰囲気作りに一役買っているように見えます。



新しくなった勝手口近辺。
出窓の下に井戸水ポンプがあります。



古材板にて作業台製作中。
亀井さんには大工仕事でとにかく色々造ってもらいました・・・。
ご苦労様でした。



既存収納の奥行きを縮めてもらったり。



古材板で収納の引き戸を造ってもらったり、などなど
色々細かい注文を引き受けていただきました。
ありがとうございました。




夕方、厨房も出来上がり。
この手前にはいずれおくどさんが据えられることでしょう・・・。




片付いてみると、
すっかり生まれ変わった姿の家がありました・・・。


工事完了前に 『小さなお話会』 でデビューしたこの家ですが、
その日の様子を見ていて、松永さんは
「家のお役目というのがあるんだな、と気がつきました」
と話してくれました。

「それは自分達がこうしたいと思っていたものとも少し違うようだけれども、
想像以上の何かがそこにあるようで、
それにお任せしてしまえばいいんだな、という気がしたんです。
そうする方が自然で楽だなあ、と・・・」

帰り際にいつも送ってもらう無人駅のホームで電車を待つ間、
そんな話を聞きました。

家のお役目はきっと松永さんたちのお役目でもあるのでしょう・・・。
この場所と家との出会いがあって、
松永さんたちの内側に用意されていた
可能性の種子が芽を出し、葉を茂らせ、育っていきます。
お任せしよう、と心に決めた大きな流れにのって、
きっと大きく育っていく何かがここに生まれてくるのだろうなと
思いました。
この工事も、私たちが関っていることも
その大きな流れの一部なのです。
そんな中に仕事で関れている私たちもうれしいことです。



今日は入れなかった建具と電気工事が済めば
全ての工事が完了します。

| 『まつなが畑』 | 22:26 | - | - |
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