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がんばれ、R-GREY 
 
今日、岩手の宮古の大切な友人 から
仮店舗を開けた、という知らせと写真が届きました。

色々なところから探してきた
素敵な洋服を集めたセレクトショップをされているのですが、
津波で元の店舗は滅茶苦茶に。
それでもご家族もスタッフも皆さん無事、とわかった時には
本当にうれしかったものです。



瓦礫を一つ一つ手で片付けて、泥を出して少し片付いた
元の店の辺り。さぞかし大変だったでしょう・・。


あれから1ヶ月少したって、
被災地は今、現実的な様々な問題にそれぞれ直面しているようです。
1ヶ月仕事が出来なかったところからまたそれを再開するためには
仕入れや経費の支払いなども発生しますし、
様々なものがまだ十分機能していません。

それでもお店が開けばみんなが立ち寄る場所もできるし、
お互いに消息を知ることも出来るし、
きれいな服を着れたら、それだけで女の人は元気になれるから、
と、明るく話してくれました。



仮店舗とは思えませんね〜。
暗くて壊れたところばかり見てきたら、きっとみんなうれしいでしょう。
中にはお店で服を全部着替えていく人もいるそうです。

服がきちんとこざっぱりして、
そしてきれいで美しければ、
人はそれで明るく元気になることができます。
女の人ばかりでなく、男の人もそうだと思います。
服を着ることって、
人の生み出した本当に素敵な行為ですね。


沼崎さん、いつもありがとう。
がんばれ、R−GREY!






| - | 22:46 | - | - |
La Petite maison 4
 
今月頭に引越しの日が決まっていたので、
連日、遅くまで作業をしてもらってなんとか間に合いました。
現場の皆さま、ご苦労様でした!
ひろくん、お疲れさま〜。
櫛谷建築さん、どうも有難うございました。

竣工の時には写真が撮れなかったので、
引越しが終わってからもう一度伺いました。




完成なった外観。
玄関は古建具の引き違い戸が入り、暖簾掛けがつきました。
全体の印象は新しくなった、というより、古くなった(笑)・・。
すっかり馴染んでどこに手を入れたかわからないくらいですが、
しかし、やはりこの方がたたずまいが自然で落ち着きますね。



2階の窓。
かつての姿に戻ったのではないでしょうか。
外側は元の色を踏襲した白ペンキ塗り。
アーチと開き窓に
当時の人々が感じていたであろう
西洋の雰囲気やそこへの憧れが合わさったような気分を追体験します・・。
あの窓の中はどんな部屋だろう、きっと素敵なんだろうな・・
・・と想像の膨らむ窓・・
そんな魅力を取り戻したように思います。




新設したNeji式花壇。
壁は焼き杉板張り。
ここは植栽が入って、新しい魅力のある場所になるといいですね。


内部の方は・・・



玄関から見たところ。
アンティークのステンドグラスが正面に見えます。
床は畳から杉厚板張りに変わって椅子式の部屋に。
壁が出来て、テーブルや椅子を置いたときの
落ち着きが出たようです。


2階の書斎。



北向きの窓からの光は、静かで落ち着いた明るさ。
予想通り、いい書斎になりました。
窓にはまっているのはステンドグラスに使う型ガラスです。
このタイプは光が拡散して乱反射します。
西口さんたちのセレクトですが
北からの光の質にはちょうどいい性質でしたね。



けんどん式の木製ルーバー窓をつけたところ。
上下二枚に分かれています。
上げ落として枠に引っ掛ける仕組みです。

お向かいさんの窓と目がささないようにしたり、
光の量を絞り込んだり、
これから真夏頃の西日を遮ったり、
夜間の外からのシェードになったり、
・・というはたらきをします。
光が絞りこまれて柔らかくなると、
そこは落ち着いた雰囲気になります。

枠の周りにはクッションゴムなどを仕込んだので、
以前より少しは隙間風なども改善されていると思います。

お休みの日の昼間、
ここでゆっくりと落ち着いて読書したりするのはいいでしょうね・・。


古い家を直す方法は色々あります。
元通り復元していくやり方もひとつですし、
全く違った形や要素を付け加えて新しい空間をつくるやり方もあるでしょう。
どちらが正しいということもないと思います。
その時々の状況に応じて、
必要なやり方が見えてくることでしょう・・・。

話は少し飛ぶのですが、
以前、中世の古楽を演奏するグループで
弓奏弦楽器(ヴァイオリンの先祖)を弾いていました。
中世の曲というのは記録として残っているのが
アレンジもない、とても短いメロディーだけだったりして、
そのままでは演奏してもすぐに終わってしまう、
というようなこともしばしばです。
そこで、それを元にアレンジを加え
メロディーも増やして、長く演奏できるように
曲を膨らませていくのですが、
その際に大切なのは、
如何にその曲のエッセンスを感じ取って引き出していくのか、
ということになります。
可能性を感じるけど音になっていない、という部分を見つけて、
具体的な音やリズムやメロディーにしていくのですが、
エッセンスに合ってさえいれば、
意外なものをあわせても案外しっくりきた、ということも
よくありました。
曲の魅力がそれによってかえって増すのです。


古い家を直す、という仕事は
それに良く似たところがあるように思います。
今思えば、そのときの経験が良い訓練になっているような気もします。
家とそこで住まいする人のおもいから
聴こえてくるエッセンス、感じる可能性・・。


この家は 楽しい小曲 でした。

そして、出来上がって
生活の始まった家からは
楽しげ暮らしぶりがきこえてくるようでした。








| 『La Petite Maison』 | 22:36 | - | - |
作業小舎
 
御所の農家 松永さんたちの
作業小舎の工事がようやく着工に辿り着きました。
今日は工事を前にした打ち合わせで現場にやってきました。



手前の畑には農作物の貯蔵コンテナが設置され、
ビニルハウスの骨組みをリサイクルした作業用のスペースが出来ていました。
冬の農閑期に自分たちで作られたそうです・・・、
いつもながら本当によくはたらくなあと感心します。
テントの下では堆肥が醗酵して発熱していました・・。

ここを初めて訪れた日のことから
ここまで振り返れば
途中、様々な紆余曲折がありました。

場のあり方や内容も変化してきたのですが、
それは彼らが生きることに対して、
誠実に向き合っているからこその変化なのだろう、
と思います。

内面の変化へのまなざしと、それに対する素直な対応は
日々、温湿度や環境につれて変化する野菜を見てお世話するところから
培われてきたのかもしれません。
もしくはそういう人たちだから農に携われるのか・・。

いずれにしても いのち を まっすぐに見つめていることには変わりない・・。




工事をお願いしたのは
後藤さんの工事でお世話になりました亀井さん。
和歌山から1時間半ほどの距離ですが、
『いいよ〜!』と心強い返答。ありがたい。

『この梁は他からの転用やな、
昔は材が全部木挽きで手加工やったから
大事に何回でも使いまわしたんやなぁ』
『ここも貫通してしっかりしてあるなあ』
大工歴40年の亀井さんには
この家が出来た頃のかつての仕事の様子や当時の状況が、
ご自身の体験や記憶にいきいきと繋がるようです・・・。
そして、その古い家に対するまなざしと話には
いつもこちらの心を何だかあたたかくさせるものがあります。
家も話を聞きながら
これからの工事に安心して身をゆだねられる気持ち
になっているような気がします。


週末から工事に入ります。
よろしくお願いいたします。


| 『まつなが畑』 | 14:05 | - | - |
La Petite Maison 3

ところで、我が家も借家を直して住んでいますが、
お金をかけて借家を直す、ということを
自分のものにならないから勿体無い、
という考え方があります。

しかし所有していないことの身軽さ、みたいなものはあります。
長期的な費用を考えれば、
持ち家にしても借家にしても結果的にはそれほど
大きな差はないかもしれません・・。

そして考えようによっては、
借家を気持ちよく暮らせるように費用をかけて改装したとしても
月々の家賃に割り振って、少しばかり家賃が高くなった、と
考えることも出来ます。
『そう考えてみれば、同じ暮らすなら、
気持ちよく暮らせるほうが家賃が高くても良い、
と思います』
・・と、西口さんは言われていました。うむうむ、確かに。

よくよく考えてみれば所有しているといっても、
自分の一部になるわけでもなく、
自然界にお借りしているということに変わりない・・・。
もっとよく考えると、自分もその自然の一部なのですから、
どこからどこまで自分のもの、ということも本質的にはありえない。
仮の決め事・・・。
  多分、人間の社会制度やあり方に関する想像力が
  そこまで追いついていないのですね、
  だから、人間はまだまだ発展途上で無限に可能性があるとも思えます。

とすると、これは見方だけの問題であって、
実際のところ、借家か持ち家かという
所有の形態が生活や暮らしの質を左右するものでもなさそうです。

住まいに関する感覚や望むものも
年齢や家族構成、経験によって変化していくでしょう。
そう考えると、その時々の状態に応じて住む家を変えていく、
というのも一つのあり方です。
そして又直した家は誰かが引き継いで使っていく・・。

実は家や土地は共有されているもの、という考え方。
そこを生きていく一つの実践としての借家暮らし・・・。
選択肢の一つとして、
そういう いきかた もありかな、と思います。




イギリスの古いステンドグラスを見つけました。
これは使えそうです。



こんな風に。
ちょうど玄関からの正面。
お風呂の前のこの縁側を少し広げて
洗濯機置き場と脱衣室として使えるように直したのですが、
この壁の向こう側に洗濯機が置けるようになっています。



縁側は古建具の木製窓に変わりました。
なかなかよい造りのガラス戸に出会えました。
庭の奥の鉄板張り塀も焼き杉板張りに変わり、
庭と縁側の雰囲気が落ち着いたものになりました。



2階は壁の漆喰を塗りなおしてきれいになりました。
窓を木製に戻すために、枠を少し造り直しています。
今のままでは雨が吹きこんでしまいそうだったのですが、
ちょっとした仕掛けも含めて直してもらっています。




外観。
鉄板をはがして、外壁を焼き杉板張りにしました。
多分、元はそういう仕上げだったと思います。
足元には NEJI式の植栽スペースを造りました。
玄関戸も木製の古建具に入れ替えるので、
アルミサッシを撤去しています。



 (つづく)


| 『La Petite Maison』 | 11:48 | - | - |
La Petite Maison 2

という訳で工事が始まりました。
最初は、2階の洋室の解体から。



木摺り下地の上に漆喰を塗る当時の工法のままの
状態が出てきました。
下地を直して漆喰を塗りなおせば元の姿に復元できそうです。



1階の様子。
左の部屋は畳から板張りの床に。
縁側は床を張り替え、アルミサッシを木製建具に取り替えます。



外部の鉄板を剥がしました。
内部の土壁が見えています。

屋根は土葺ですが長い間に瓦がずれて、
下地の土がなくなっているところもあります。
葺き替えるとかなりの大掛かりな工事になってしまうので、
大家さんとも話して今回は応急処置的に直すことに。
木造は雨漏りして構造部が傷んでくると、
どうしようもなくなってしまいます。



土壁の中の水道管。
かつての鉄管のままで錆びついています。
現役で使われているのは珍しい!と水道屋さん。
しかし内部も錆び付いて、そろそろ水が外に漏れ始めています。
今回これは交換することに。

古い家ではこのような給排水の設備も直す必要があることが
多々あります。
しかし、ここは構造部がそれほど傷んでいないので
今こういう部分に手を入れておけば
まだ家自体は長持ちするでしょう。


借家を直す場合は
このような基本的な部分の補修に関しては
大家さんに伝えて、工事費用の負担をお願いしてみましょう。

・・と、現場が進んでいるうちに
古建具などを探しに行きます。


(つづく)



| 『La Petite Maison』 | 22:46 | - | - |
La Petite Maison  1
 
この一ヶ月、改装工事をしていました。
小さなかわいい家の小さなかわいい改装です。
今月の頭に竣工しました。

元々小さなかわいい家なのです。
昭和初期頃のものだと思います。
元の姿を幾つか。



なかなか いい顔 していますね〜。
ちょっとしたお話を感じさせそうな・・・
・・そう、いい時代の 素敵な雰囲気の 楽しい お話です。

色々な住い手を経ながらも、
大切に住まわれてきたようですが、
途中で窓がアルミサッシになったり、
プリント鉄板の外壁になったり、
傷んだところがあったり・・と、ちぐはぐしているのを
直して、今の生活スタイルに合わせて
和室を板の間に変えたりする、
という改装です。



縁側の腰帯付きのアルミサッシと床もちょっと残念だし、
庭の波板張りも情緒に欠けますね・・・。
ちょっとしたことで雰囲気良くなりそうですが。



2階の書斎、アーチ型の窓が良いんですが、
引き違いのアルミサッシは惜しいな〜。
内装もクロス張りになってますが、
窓枠や所々見え隠れしている巾木などを見ていると
多分、この下には建てた当時の漆喰仕上げの洋室が
眠っているに違いありません。

アルミサッシを木製窓に戻す、というのは
気密性や水密性といった面の性能は低下する、
ある意味ではマイナーチェンジですが、
それより雰囲気の方をとりたい!、という方にはお勧めしてます(^ ^)。
幸い、大家さんの理解も得られて、着工することに。
借主であり、施主になるのは料理教室森田のスタッフ、西口さんご夫婦。
何だか、この家にぴったりな素敵な二人です。

という訳で3月半ばから着工に。
施工は櫛谷建築さん。
よろしくお願いいたします。


(つづく)

| 『La Petite Maison』 | 22:04 | - | - |
春の朝

 今朝、リラとボンの散歩の時に
今宮公園の桜が一輪、
咲いているのを見ました。

ウィルヘルム・ケンプのピアノの響きのような
うすくあかるくかすんだ春の朝の光、
光を透かす咲きたての小さな花が
何故か特別にいとおしく見える・・・。


帰って、家の前を箒で掃きます。
塵がよせられて、
きれいになっていく道のうえ。
目の前の塵が片付くのとあわせて、
心の中の塵も片付いてゆく。
目に見えない箒の掃き目が
その場の流れを清く滞りなくしていくかのように、
私の心にも規則正しい掃き目が通って
静かに整ってゆきます・・・。


撒いた水が清らかな風を運んできます。


この場所が私の住まいするところです。
帰りし友たちのいる処を思う。
そこへの思いは同じに違いない・・・。


春の朝。





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