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旧友

 学生時代の友人、
オモテ君がはるばる北の方からやって来てくれた。
以前は市内で家具製作会社で仕事をしていて、
何度か仕事も一緒にした。
あるとき思い立って綾部の方に家族と共に移住。
今は半ば家具作り、半ば農業、半ば??・・と
田舎暮らしを堪能(?)している様子。
久しぶりに会って、色々な話に花が咲く。

彼が住むのは、
いわゆる『限界集落』のような状況で
老人の方が多く、ゆるやかに衰退していく途上にあるような地域。
そんな中では彼のような若い存在は、人柄もあって
重宝されるようで、色々な村の作業を手伝っているようだ。
イノシシのわなを仕掛けたり、畑を手伝ったり、炭焼きしたり・・。
かつての村の作業はたくさんの人がいて成り立っていたのに
その働き手が街にいってしまったので、維持できなくなってしまった。
稲刈りのときも思ったけど、
働き手がたくさんいないとああいう作業は出来ないと思う。
人がいなければ機械化するしかないわけで、
そうすると自給できた状況から否応なく離れていってしまう。
電気が来たのも遅かった村らしく、ここ数十年で状況が激変した様子を
生の言葉として聞けるのが興味深い。

そんな環境にいる彼に
現代ならではの繋がり、
ネットを使って仕事を少し手伝ってもらうことに。
どうなるかちょっと楽しみだ。



| - | 06:30 | - | - |
くらしの場をつくる

 奈良の御所から
はるばる松永夫妻が打ち合わせにやってきてくれました。
新しい家族、空ちゃんも一緒です。こんにちは、はじめまして。
この世界に慣れてきたかな(笑)?

小屋の改装計画について方針が変わってきたので
その打ち合わせです。

今は住まいが畑から少し離れているのですが、
畑での農作業がやはり彼らのくらしの中心なので、
なるべくそこに近いところにくらしの場を持ちたい、ということで、
小屋をそのような方向で改装したいとのこと。

くらしの場が整うことで
そこに人が集う場が生まれてくる。

確かに
日々のくらしの現場の中に
学びも楽しみもよろこびもありますから、
その場が整えばそれを分かち合うこともできるようになるでしょう。

だからここには
農に関する作業場とその収納庫、
そしてくらしの場が
つくられることになります。

方針と案を聞きながら、あれこれと話して形を
探っていきます。
今は手を付けられないが、将来のために
残しておきたいもの。今なくてはならないもの。
思い描くくらしを具体的な事柄に置き換えていく・・。

調理にはおくどさんを使って、
プロパンガスは要らないということになりました。
そのための薪集めの時間はくらしの中の必要な事柄だし
そうしたい、というのです。
将来を思えば、その選択は正しいかもしれません。

化石燃料は今の勢いで使えば、
私達の生きているうちになくなると予想されています。
石油は46年、天然ガスも50年。石炭は130年ですが
他の資源が枯渇すればもっと消費量が増えて下方修正されるかもしれません。
日本で自給できるエネルギー源というと木材だけでしょう。
しかし、その供給は持続可能です。きちんと使って手入れすることが出来れば。
・・・そんな話をあるフォーラムでも聞いたところだったので
彼らの決心は印象的でした。

今までの事柄が成立しなくなるであろう世界と時代を
生きていくのだという自覚や静かな覚悟を感じます。
どうなるかはわからないけど、
そのときのために備えている、かのようです。

そしてそんな時でも
ゆるがない何かを自分達の生き方の基盤に据えた
くらしを形作ろうとしている、ように見えます。


『もの』がそこにすえられないのであれば
やはりそこにくるのは『こころ』なのでしょう。


生き延びる為、ではなく
生きる為の
本質的な事柄。


実はそんなことを、
彼らと話しながら
一緒に探求していることに気がつきます・・・。




| - | 19:30 | - | - |
あわい
 
夜、近所の蕎麦屋さくらやさんで
おろしそばの熱いのと
ささがれいと野菜のてんぷらを頂く。

おろしの辛味と温かい出汁と
蕎麦の組み合わせがどれもでしゃばりすぎず、
個々はあるのに輪郭を際立たせず、
一体となって印象を残すが
すぐに消え去ってゆく感じ。美味しい。
ささかれいの天ぷらもやわらかでほのかな甘み、
上品でたっぷりしているのに引き際の良いあと味。
これもまたすぐに消えてゆく。
・・・その感じが
何とも今の季節感にぴったりだなと思う。


今日の昼間、
皆で体験した映画『アメリ』のような
『いいだくみ』(?)。
子供の頃のようにどきどきわくわくしながら、
そのときは色鮮やかな楽しい時間を過すのだけど、
すぐにそれぞれの光景の輪郭はほぐれて、
後にはほんのりとした温かな印象と幸福感が
残っている。

数日前に見た琵琶湖ーあわうみ(淡海)ーの湖面。
色鮮やかな紅葉の木々の向こうで
薄い灰色の水面と空が境をぼやかしながら
静かにたたずんでいるさま。
少し冷たい空気は意識を覚めさせるのに、
季節の生み出す、目の前の光景は
全てがうつろうて、あわいのなかに
ぼんやりと溶けてゆくようだ。

秋の風と共に
紅葉が舞い落ちてどこかへ消えてゆくように
次の瞬間には形をとどめていない、
が心の中に何か確かな印象を残してゆくような季節。


ここ数日感じていた印象が
今夜の料理の中でよみがえり、
僕の中で言葉となって息づいた幸せ。

次の瞬間、
その言葉が鮮度を失って、
印象の輪郭がぼやけ始めたとしても構わない。
今はそういう季節だから・・・。


そして
・・・美味しい料理って、本当に素晴しい。


さくらやさん、ありがとうございます。
ごちそうさまでした。


| - | 20:39 | - | - |
『豊川の家』 森田建築設計事務所 現場レポート2
 
10月より無事に着工となりました。

解体が進んで家が別の表情を見せています。




先月にはご家族の皆さんと
敷地と家の下に炭を埋めることが出来ました。
一緒に作業させていただきましたが、
とても良い時間でした。

土用の間は土を荒らさないように、
解体や基礎など大掛かりな工事を中止して
整うのを待ちました。
そのために年内に竣工は難しくなりましたが、
長い目で見たときには
こうしておいて良かったと思えるときが来ると思います・・。



実測時に見えなかった部分もあきらかになってきました。
壁内に隠されていた土壁や天井裏の梁。




このがっしりと組まれた梁組みの下がヴァイオリンのレッスン室になります。
子供達に伸び伸びと、音も想像も広げて、音楽を感じてほしい、
設計の間、ずっとそう思っていました。


工事をしてくれるのは
この家をかつて建てた工務店さん。
・・こういうケースも珍しいかもしれませんね。
勝手知ったる?ではありませんが、
やり方がわかっていますから、何かとかつての状況がわかりやすい。
建てた時にはまさか梁組みを見せることになる、
とは思っていなかった(笑)でしょうが、
埋もれていた(?)この家の新しい魅力が見えてくるようになればと思います。
陶山さん、どうぞよろしくお願いいたします。




| 『豊川の家』 | 19:33 | - | - |
夢 
 
僕らが今でも古い様式建築に何か惹かれるのは
そこに刻印された夢に共鳴するからだと思う、
以前書いた

当時の人々の共有した夢は
西洋を理想と見て、そこに到達すること、だった。
間近に実際のものを見知ることが出来ないだけに
想像の中で実際以上に膨らんだ部分も沢山あったことだろう。
それまでの時代では託し切れなかった夢や理想が
上乗せされたりしていたこともあったのではないかと思う。

そういう意味で、当時人々の前に姿を現した
様式建築というのは
理想の国、夢の場所の具体的なイメージであり、
姿だったのではないだろうか。
そこから人々は、見知らぬ理想や夢に向けて想いを飛翔させる、
空想の飛行機の発着場のような、夢の国への入口のような役割を
果たしていたのではないかなと想像する。

西洋をどこか理想的に捉えるような気分は
僕らの親世代(70代)くらいまでが
輸入の物を『舶来品』と呼んで、ありがたそうにしていたあたり、
日常の市井の人々の気分の中にも根強く
しっかりと染み渡っていた気がする。
(戦争という反動があったにせよ、だ。)

それほど多くの人たちが程度の差こそあれ
共有していた理想や夢が、当時の建築の中に息づいていて、
そこに僕らは惹かれているのではないかと思う。
その夢が今や有効なものではない、としても。

今はそれに代わるような皆が共有できる夢が見つからない・・。
だからこそ、それを埋め合わせるために、
かつての夢に多くの人が惹かれているのかもしれない。

人は生きていくためには、そんな夢が実は必要なのだと思う。

実用的で実利的な情報がいくら沢山あったとしても、
生きていくための原動力にはならない。
そのような情報はいずれも相対的なもので
その価値はいつ変動するかわからない。

だけど、夢があれば
それは生きていく原動力になる。
何にも比べられない、代え難いものだから。



僕はそういう夢が感じられる『建築』を
造りたいと思う・・。






| - | 05:59 | - | - |
森田建築設計事務所よりお知らせ

 スタッフ募集。


建築図面の描ける人。

もちろん、森田建築設計事務所の設計した物件が好きな人。

これから同じ方向を向いて一緒に頑張りましょう!


詳細は面談にて。



応募はメールにてお願いします。


morita-tkl@rio.odn.ne.jp



今まで手がけた物件はHP と

このブログのカテゴリーの中の現場レポートなどで

見ることが出来ます。



店舗などは実際に行くことができるので

一度、実物を見に行ってみてください。



お目にかかるのを楽しみにしています。








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