岐阜の竹内さんから
家の設計を相談されました。
竹内一家とは
アロマの的場さんを介して
上門前での「くらしのかたち展」に来ていただいて以来
パンの日、餅つき、稲刈りなどなど、
うちの企画やイベントに共感して何度も来てくださって
ご家族皆さんとは知り合いです。
初めて来られたとき、
上門前の家の庭の日溜りの中、
ご主人の周りに自然に子供達が集まってきて
一緒に遊んでいる姿が印象的でした。
透けた風が光の中を吹いているような・・。
少し離れてそれを見守っている奥様が
その場に温かな安心をもたらしていて、
息子さんはその中を自由に行き来して、
周りを明るく、心にはりをもたらすようで
とても素敵なご家族だな、という印象を持ちました。
それ以来、何度かお会いしていますが
その印象は変わることなく、爽やかなご家族。
お声がけいただき、有難うございます。
今回は今敷地に建っている古い家が使えるかどうかの確認と
場所を見ること、そして家への想いを現場で伺うためにやってきました。
昭和8年に建った木造2階建の離れ。
こじんまりとしたたたずまいです。
2階の軒が低く、
登り梁を合掌に組んだ2階の内部は蔵のようで
面白い表情の空間になっていました。
1階は座敷になっており、
写真の向こう側は縁が廻って壁がほとんど無い折衷的な造り。
構造的にはあまり強い形ではなさそうです。
もう一つ、この二本のつっかえ棒が気になります・・。
内部の柱をよく見るとこちらのほうへ向かって
傾いています。足元はそれほど傷んでいないので
考えられるのは地盤が下がったこと・・。
母屋の改装の際の地盤のデータが残っていて
それをみるとやはり地盤がやわらかいようでした。
敷地の段差を解消するためのこの石積みがあるために
こちらが他より重くなって沈下してしまったようです。
地盤改良がそれなりに必要で、
工事内容などを検証すると
結論としては新しく建替えるほうが良さそうということになりました。
この土地と家、家族と家との関り、家族と地域への関りについて、
また家への色々な想いを伺いました。
今年の3月に男の子が新しくご家族に加わりました。
4人での暮らしの様子を
伺ったお話を元に色々と思い描きながら、
計画に入っていきます。