CALENDAR
S M T W T F S
  12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
27282930   
<< June 2010 >>
SPONSORED LINKS
ARCHIVES
CATEGORIES
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
MOBILE
qrcode
スポンサーサイト

一定期間更新がないため広告を表示しています

| - | | - | - |
岐阜の家

岐阜の竹内さんから
家の設計を相談されました。

竹内一家とは
アロマの的場さんを介して
上門前での「くらしのかたち展」に来ていただいて以来
パンの日、餅つき、稲刈りなどなど、
うちの企画やイベントに共感して何度も来てくださって
ご家族皆さんとは知り合いです。

初めて来られたとき、
上門前の家の庭の日溜りの中、
ご主人の周りに自然に子供達が集まってきて
一緒に遊んでいる姿が印象的でした。
透けた風が光の中を吹いているような・・。
少し離れてそれを見守っている奥様が
その場に温かな安心をもたらしていて、
息子さんはその中を自由に行き来して、
周りを明るく、心にはりをもたらすようで
とても素敵なご家族だな、という印象を持ちました。

それ以来、何度かお会いしていますが
その印象は変わることなく、爽やかなご家族。
お声がけいただき、有難うございます。


今回は今敷地に建っている古い家が使えるかどうかの確認と
場所を見ること、そして家への想いを現場で伺うためにやってきました。



 

昭和8年に建った木造2階建の離れ。
こじんまりとしたたたずまいです。



2階の軒が低く、
登り梁を合掌に組んだ2階の内部は蔵のようで
面白い表情の空間になっていました。
1階は座敷になっており、
写真の向こう側は縁が廻って壁がほとんど無い折衷的な造り。
構造的にはあまり強い形ではなさそうです。
もう一つ、この二本のつっかえ棒が気になります・・。

内部の柱をよく見るとこちらのほうへ向かって
傾いています。足元はそれほど傷んでいないので
考えられるのは地盤が下がったこと・・。

母屋の改装の際の地盤のデータが残っていて
それをみるとやはり地盤がやわらかいようでした。
敷地の段差を解消するためのこの石積みがあるために
こちらが他より重くなって沈下してしまったようです。

地盤改良がそれなりに必要で、
工事内容などを検証すると
結論としては新しく建替えるほうが良さそうということになりました。


この土地と家、家族と家との関り、家族と地域への関りについて、
また家への色々な想いを伺いました。

今年の3月に男の子が新しくご家族に加わりました。
4人での暮らしの様子を
伺ったお話を元に色々と思い描きながら、
計画に入っていきます。






| 『岐阜の家』 | 12:00 | - | - |
生きる ということ
 
縁あって御所市に行きました。
以前、くらしのかたち展に来てくれた若い農家のご夫婦が
借りている家を直したいので、一度見てほしいとのこと。

葛城山、金剛山などを
傍に控えるこの地はどこか歴史の古さを
感じさせます。
道々見える山々とそこから青々と続く農地。
古くから変わらぬ光景が、
現代の道路や建物の間から
時間を超えて垣間見えているようです。
変わらぬもののたたずまいがどっしりとしてあるだけに
現代のものの存在の根拠の希薄さが目についてしまいます・・。


家に伺って、
就農したいきさつから、
農業を通して見えて来た様々なこと、
これからの想いを聞きました。

まっすぐにまっとうに生きている二人。
その行く先を彼らの太陽の光が照らし出してゆく・・。
地面に鍬を振るって耕し、畑としていくように
彼らはその生き方そのものを形づくりながら
多くの人がそこから恵みを
収穫出来るような場を創ろうとしているように
見えました。






畑のようちえん から始まって
ここが多くの学びをわかちあえる場所になるように。
どのように形づくるかを考えることで何か手助けが
出来れば、嬉しいことです。







活き活きとした彼らの想いそのままに、
あるがまま、なすがまま。
・・・皆さんも機会があれば召し上がってみて下さい。


このご縁と出逢いに感謝します。
これから出来上がってゆくであろう場を
楽しみにしています。


彼らのブログです。
まつなが畑
 ※野菜も購入出来ます。






| 『まつなが畑』 | 22:49 | - | - |
晩餐会

ある日、
『ごはん』主催の晩餐会への招待状が届きました。
場所は上門前の家。
日時は今日の夜6時から。


 

思えば上門前で食事をする機会は沢山あったのですが
少し改まったこんな形は初めて、
のような気がします。
雨に濡れた庭の緑に紫陽花と百合が彩りを添え、
少し湿り気をおびた空気が
この場に柔和で穏やかな光と雰囲気を生み出しています。

席に着くと、
自家製ベルベンヌ・ティーがそっと置かれました。
ほのかな甘さが日常の時間から
心を解き放つように、
来るべき今宵の食事の余韻を想わせるかのように
導いてゆきます・・。
共に招待された6名が揃ったところで会が始まりました。



最初のスープから・・・
料理に込められた丁寧さと心遣いが
こちらの想像を軽々と越えた美味しさの場へと
連れ出してくれます。
そこで心は自由を味わうのでしょうか。
日常の様々な名前のついた物や事で出来た世界を離れて、
初めての感覚を通して、
名前のつく前の感動に出逢うとき、
心はもといた場所を思い出すのかもしれません。

自由になった心から生まれるもの
人同士の間には笑顔と繋がりがもたらされます。
料理を味わううちに、最初の緊張がほぐれて
皆の顔に光が満ちて明るさを増し、
初対面の人同士の間にも
笑顔と会話が自然に交わされていく様子を見ながら、
僕は『食事』という行為が人に与えられた意味を
現実として見たような気がしました。

個々の生命の維持の為に
エネルギーを取り込むだけなら
きっともっと効率のいい方法があったでしょう。
しかし、人との『食事』によって
一緒にいる人との繋がりや団欒、
幸せなひとときを共有している、という感動から
もっと大きなエネルギーが生み出され、
その場を満たし、天空に放たれていきます・・。


『バベットの晩餐会』という映画がありました。
今目の前に繰り広げられている光景は
あの映画の中のシーンそのままのようでした。




食事が人にもたらすものはそればかりではありません。
供犠とされる生命あるものの
よき部分をひきだして料理とすることによって
生命の還ってゆく道を
賞賛と感謝で満たされたものとして、
食材と呼ばれる生命と人とを繋いでくれるのです。

この日の料理は
そのようなところへも
意識を自然に向けさせてくれるような
愛あるものでした。




それに相応しいおもてなしと
思いやりが
この日の『ごはん』のメンバーからは溢れていました。

想いを持って
かたちづくることで
循環が目に見えるものとして出来上がり、
人はそのことを意識することができるようになります。


最初に『ごはん』のきっかけが与えられた場である
上門前の家でのこの日の晩餐会は
その最初の想いが
現実のものになった一つの現れでした。


この家に初めて出会った日に見た
天窓から差し込む印象的な光の中には
既にこれらの光景が折り込まれていたのかもしれません・・。
そんなことを想いながら、
温かな気持ちに満たされて、席を離れました。

この日、招かれたことを
感謝します。




『ごはん』は
このような食事会もその活動の一つとして
今後行われていきます。






| - | 21:14 | - | - |
再生

 


古い家を新たな形に再編成すること。

古い家の中に秘められた可能性を見出すこと。

古い家が経てきた時間を読み解くこと。

古い家が何を望んでいるのか耳を傾けること。

目に見える傷みを修復し、見えない綻びを繕うように。

感謝と祈りをこめて。


その場所の可能性をもう一度見出すこと。

家と場所の関係を再度整えなおすこと。


これからここで成そうとすることと

古い家とこの場所との関り方を整え、

新たな調和から広がる世界を想う



調査する作業の中から

未来への想いの中から

構想する思考の中から

絶え間のない働きの中から


現れてくる 再生の姿














| - | 19:58 | - | - |
森田建築設計事務所 現場レポート『Iビル(一龍)新築工事』 23
 
この工事もいよいよ竣工です。
18日にお店のグランドオープンを迎えます。

宮川造園さんによる庭工事。



緑が風や水をこの場所に運んできます。
いつの日にか、石屋根越しから
緑が滴り落ちる様も見られるでしょう。

実はこのお店には各階の色々な場所から『庭』が見られます。
街中にあることを忘れてしまうかのようです・・。





現場が工事中の緊張感から
ゆっくりと解き放たれていきます。
と同時に、オープンへ向けてのお店の作業が始まっています。



エントランスホール。
ベンチの座席と背もたれにはお施主様が韓国で仕入れて来た
オンドル紙が貼られています。



古材と磚積みの壁とカウンタ―が
落ち着いたウェイティングの雰囲気を作ります。



鉄のタペストリーパネル。
鍛鉄文字の周りは漆喰塗りです。



同じ鉄が仕上げによってこれだけ違う表情を見せてくれます。
銅の溶着鉄板の技法は、
宇根田さんがドイツのマイスターから伝授されたもの。



階段室。各階へのアプローチは余白と静けさを感じて、
客席に至るまでにお客様に気持ちを整えて頂ければと
思います。


13日、工事関係者をプレオープンに呼んで頂きました。
この日を無事に迎えることができて、
ようやくほっとしました・・・。(⇒)

木村工務店の皆さんには大変お世話になりました。
業者の方々も含めて、皆さんからは
ものづくりへの明るいひたむきさを感じて
いつも励まされました。どうも有難うございました。
(・・守田さん、連日遅くまでご苦労さまでした。
ひとまずゆっくり休んで下さい・・。)

設計ではs+f構造設計事務所の浅山さん、
地盤や杭打ち‥計画段階から色々考えましたね〜。
設備設計の羽田さん、久保さん、
照明の真野さん、そして柏木さん、
皆さんご苦労様でした。有難うございました。

古材の島村さん(→島村葦商店)、古建具の井川さん、
鍛鉄の宇根田さん、染めと板絵の冨山さん、器の郡司さん、
どうも有難うございました。

シンポの久本さん、有難うございました。
ロースターの効きはなかなか良かったように思います。
営業開始後のメンテ等よろしくお願い致します。

一龍 木村様、奥様、ご家族の皆様、
どうも有難うございました。
途中、紆余曲折ありましたが
皆様のお店への想いに導かれて
ここまで辿り着くことができたように思います。
沢山のことを学ばせて頂きました。どうも有難うございました。

これからお店がますます多くの人に喜んで頂ける場所に
なりますように。





・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

6月18日  焼肉・冷麺 一龍 グランドオープン

大阪市天王寺区小橋町3−11

06−6764−6646

営業時間:17〜22:30
       (ランチタイム営業時間検討中)
鶴橋駅下車 千日前通りを西へ約400m





| 森田建築設計事務所 現場レポート 『 焼肉・冷麺 一龍(I ビル)』新築工事 | 23:34 | - | - |
結婚

山裾の田園風景の中、
沢山の友人や家族が集まって、
思い思いに気持ちを託し
手作りで宴を形づくり
二人の門出を祝う様子は、本当に
『世界一幸せな』光景でした。

 隅岡さん、樹里ちゃん
ご結婚おめでとうございます。
その場に立ち会えて、
僕らも『世界一幸せな』気持ちでした。
どうもありがとう。

真実の気持ちから出てくる言葉、
深く澄んだ想いから発せられる言葉は
聞くものの心深くを響かせて、
何かを刻み付けてゆきます。

今日のお二人の言葉は
そんな風にあの谷間に響き、
私たちに届きました。

どうぞ末永くお幸せに!
沢山の祝福を!!






| - | 23:56 | - | - |
森田建築設計事務所 現場レポート『Iビル(一龍)新築工事』 22
 
前回、施工していた土塀が完成しています。
土が隅々まで充填され、突き固められて
しっかりと出来あがりました。
上からの光を受けて、土ならではの表情を見せています。



翌日には型枠を外して、仕上げ作業をしました。
土塀の天端には板石を屋根として葺きました。
ここが雨ざらしのままだと
水が土中に浸透していってしまい、
冬場に凍結すると中で膨張して土塀を壊してしまいますが
この石屋根があれば安心です。
石同士の間に隙間があって、見た目破れ屋根のようですが
水は遮り、光は透かして、と役目を全うしながら
面白い表情を見せてくれます。
土塀の中に積まれているのと同じ石です。

この裏側はちょうど神社と公園で、
既存のブロック塀に比べるとこちらのほうが
その場所には相応しい姿になったと思います。

・・・・ちょっと話がそれますが・・。
ブロック積みの壁も使いようによっては美しくなると
僕は思いますが、
場所や環境、関係性を考慮せずに
とりあえずブロック積みました、という感じの塀は
なんだか寒々しい姿になってしまうものです。
街中にあるそのような『とりあえずブロック塀』を
その場所に相応しいものに変えていくと、
そこの風景がずいぶん整っていくだろうと思います。
この版築なんかもそうした手法の一つになり得ると思うのですが・・。
公共自治体などがそうした取り組みを柔軟にやっていくとよいだろうなと
思います。美しい街や環境をつくりたいし、その中で日々を過したいというのは
誰しも願うところではないでしょうか・・。



石積みの目地に土を塗り上げていきます。

このあと、宮川さんが植栽を入れて庭が出来上がります。



表の土間の仕上げも行います。浸透性の仕上げなので
雨水が溜まりません。

この日は益子から冨山さんが絵を、
足尾から郡司さんが器を持って搬入に来てくれました。



器と絵と場所のコラボレーション。






蝶が花器の花の周りを飛んでいます・・・。



絵や器が置かれると、
その場所がまた活き活きとした見え方をしてきます。

絵を飾る位置を皆で検討しています・・。






工事のときに出来た飾り棚に
ぴったりと納まる器。郡司さんは知らなかったはずだけど、
何故か丁度いい大きさ、仕上がりの器がありました。




1階の北側の部屋。
桃の花の中で遊んでいるりす。
この絵がはめられた瞬間、部屋の壁がぱあっと
桃色に染まっていった様に見えました・・・。

場所と絵と器が組み合わされた印象は
新鮮なものがありました。
制作時からそのことを想定されて作られたことで
何か各々を想いあうような気持ちが作る過程で
含まれたのでしょうか・・。

活き活きとした作品を作って頂いて、
冨山さん、郡司さん,どうも有難うございました。
郡司さんにはお店の食器も作って頂いています。
それも自然な仕上がりで雰囲気やサービスによくあっています。


組み合わさって完成するといえば
建築はまさにそういうものなのだなと、
あらためて気がつきました。
どの仕事も単体では存在しない。
様々な仕事が組み合わさって積み重なることで
建築は出来上がっていきます。
コラボレーションがその成り立ちの前提になっているのです。



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

6月18日  焼肉・冷麺 一龍 グランドオープン

大阪市天王寺区小橋町3−11

06−6764−6646

営業時間:17〜22:30(火曜〜金曜)
       (ランチタイム営業時間検討中)
鶴橋駅下車 千日前通りを西へ約400m

| 森田建築設計事務所 現場レポート 『 焼肉・冷麺 一龍(I ビル)』新築工事 | 21:25 | - | - |
森田建築設計事務所 現場レポート 『Iビル(一龍)新築工事』21
 
大阪鶴橋で進行中のIビル(一龍)さん、
もう少しで完成になります。

エントランス外部の石積みが終了しつつあります。



裏の庭では土塀の施工が進んでいます。



ブロック塀の前、石積みの基壇の上に版築で造ります。
版築というのは土塀等で使われて来た技法で
型枠に土と石灰をまぜたものを入れて突き固めていくもの。
中国ではこの技法で伝統的に建物を造ってきた地域もあります。
日本でも近年、土で壁を造るこの技法が
あらためて見直されて来ています。

ここではブロック塀と板を型枠にして、版築します。
庭の大きさのこともあって
普通の土塀よりはかなり薄く仕上げます。




作業風景。手前に置いてある板が段々積み上がっていきます。




材料一式。



大分積み上がりました。
『型枠が外れるまではどきどきしますな〜』と親方。
確かに確かに。外からは仕上がり具合がわかりませんからね。



階段室は手すりが付き、
飾り棚も完成しています。



障子建具も入りました。紙貼りはこれから。



掃除が入って終了に向かっている現場。



1階廊下。
古びたような印象の土のタイル(磚)敷き。
鉄のタペストリー、文字部分に左官仕事が入っています。
奥では監督が掃除中。ご苦労さまです。












| 森田建築設計事務所 現場レポート 『 焼肉・冷麺 一龍(I ビル)』新築工事 | 23:47 | - | - |
| 1/1PAGES |