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森田建築設計事務所 現場レポート 『ラトナカフェ改装工事』3

前回出来た軸組の間にレンガを積んでいます。
室内の雰囲気が随分変わりました。 


床は古足場板を張っています。




腰壁にレンガが積み上がると雰囲気がありますね。
このような木の軸組の間にレンガを積む形式は
インドやネパールなど、
またヨーロッパでもハーフティンバーなどと
呼ばれて各地に存在しています。

実はこのレンガ、
以前はここの床に敷いてあったものの再利用です。

床に敷き詰められたレンガ、
見た目は確かに雰囲気あるのですが、
冬場はとっても寒いのですね〜。
土間と同じことです。
僕も以前住んでいた町家で
モルタルの土間を土足のリビングにしていたので、
冬場の寒さは骨身にしみて知っています。

ここもやはり冬場、
ストーブをたいても暖まりにくい、というのが
ネックだったようで、それでは食事をしていても何だか落ち着きません・・。

で、それに代わるもの、として古足場板の床を提案しました。
木の床、それも足場板なら杉で厚さは30mmはありますから、
断熱性もあるし、体温を奪うことはありません。
これも以前の住まいの体験をもとに、
事務所や自宅で採用した仕上げでもあります・・。
・・なかなか、そういうことは経験してみないと
見えてこないことでもあるのですが・・。

そういえば、
コンクリート打ち放しの家にお邪魔した時、
外は20度くらいあるのに内部はひんやりと冷えていました。
ここでは朝、窓ガラスに外部結露するんだ〜と
家の方が笑いながら教えてくれました・・。

うまく蓄熱するように利用出来れば、
こういった素材の熱容量の大きさがプラスに働くようにもできるのですが。


とにかく、
ここでは冬の寒さが大分改善されていることと思います。
皆さん,
新しくなったお店で試してみて下さい
(といっても次の冬は大分先になりましたね〜)。



さて一方、キッチンの上ではこのような改装が進行中。
こちらは一体どうなるのでしょうか?
次回をお楽しみに(笑)。





| 『ラトナカフェ』改装工事 | 22:42 | - | - |
森田建築設計事務所 現場レポート『ラトナカフェ』改装工事2

現場では引き続き木工事が進行中。



 新しい骨組みが立ち上がっています。
随分印象が変わりました。



前回、壊した壁の部分。
補強を兼ねて柱を立てています。
こうすることで、元の柱への負担が少し軽減されます。
下には基礎も新設してあります。



新設の配管の為に土間を割っています。








| 『ラトナカフェ』改装工事 | 02:46 | - | - |
森田建築設計事務所 現場レポート『アイランド計画』9
 今日は、無事竣工なった 
後藤アイランド竣工祝いの餅つき。
おちこちから人々が集います。
僕らも京都から数名で駆けつけます。

そういえば、
今朝は真っ白の空に
白い太陽が月のような
まんまるの姿を見せていました。
黄砂のせい、
といえば何となく説明がつくようですが
どうして今日なのでしょうか・・。
僕はこれを『天からのお祝い』と思う事にしました。



納屋にあった石の臼、杵も出して準備万端。
家の前の広場にこうして沢山の人が集まるのは
きっと随分久しぶりのことに違いありません。
新たな姿になった家は
晴れ晴れとして、うれしそうです。



よいしょ、はいっ、よいしょ、はいっ
後藤夫婦が餅をつきます。
めでたいめでたい。
餅つきをして祝福を、お祝いを。
おめでとう!



大家さんが餅つきの指南役。
ここでの暮らしの様々なことが
こんな風に
後藤家の人達に手渡され繋がれていくことでしょう・・。


ねえ餅つきって楽しいね〜
子供達は餅つきに素直に共鳴しています。
大人も皆、なんだかうれし楽しい。



西家の男衆による民舞の奉納。
天晴、何とも、よくぞ演じて下さいました。
東北の舞だそうですが、
この日本の大地の中で脈打っているエネルギーに
共鳴して立ち上がってきたものには
場所は違えど何か共通のものがあるのでしょう。
こういう時には本当にぴったりです。
この場の皆が感じているものが、
形になり、音になり,舞になっている様を
見せてもらって、有り難かった。
こんな風に見えないものを見えるものにして、
その場の皆で共有出来るようにしてきたのが
もともとの芸能なのかもしれませんし、
まさに神事ともいえるかもしれません。




家の中でもくつろぐ、
一体何人いたのでしょうね(笑)。
家は余裕しゃくしゃくで受け入れていました。




キッチンには光が射し込んで
庭越しに畑が見えます。
そこを子供達が走って行きます。
みんな笑ってる。



亀井さんも駆けつけて餅をつきます。
ご苦労さま、お世話になりました。
ありがとうございました。

後藤家から僕ら二人に花束を頂きました(涙)。
どうもありがとうございます。
うれしかった。

まだ離れの方もあるし、亀井さんとも
又仕事をご一緒できるかな・・。



この日は
本当に一日中、晴れ晴れとして夢の中のような
楽しい時間でした。

絵本の中のような、
子供の頃の記憶の中にある
夢か現かどこか知らないけれど
忘れ難い楽しい場所、時間
そんなところにいったような・・。

家とこの場所は新しくなって
そんな力を発揮してくれました。
そしてこの家の人達が
その力を引き出して方向付けているのだと思います。
僕が汲み出したファンタジーは
そこから生まれてくるもので、
周りとの繋がりの中で出来上がり、生きていくものです。


後藤家のみなさん、
おめでとうございます。
物語はこれから始まりますね。
暮らし、喜びと学びが多くの人と共有出来る場・・。
楽しみにしています。


Bon Voyage!


ありがとう。











| 『アイランド計画』 | 00:21 | - | - |
森田建築設計事務所 現場レポート 『Iビル』新築工事 9
 現場の方はALCの外壁が張り終わり、
内部の工事が始まりました。



1階にて、ダクト工事中。
ここは客席になります。
まだその片鱗も伺えませんが・・・。

土間コンクリート上にダクトが配管され、
その上に下地が組まれて
床が出来上がりますので、その時には
こういう設備類は一切見えません。

これからしばらくは
このような建物の中に設備類を仕込む工事が続きます。
人体で例えるならば
呼吸器系、神経系、血管系・・・などに該当するような。
一見、目立たないけど、重要な部分。


この設備を見れば
何のお店ができるか、わかるでしょうか・・・?





| 森田建築設計事務所 現場レポート 『 焼肉・冷麺 一龍(I ビル)』新築工事 | 00:03 | - | - |
森田建築設計事務所 現場レポート 『ラトナカフェ改装工事』1
 町家を改装したインド料理店、
ラトナカフェさんは我々夫婦が随分以前から、
時折食事に出かけている、
数少ない(笑)お店のうちの一つです。

バックパッカーとして長くあちこちを旅されてきた
ご夫婦お二人の気さくなお人柄と
きれいなお味の料理(僕らは”薬膳カレー”と呼んでいます^^)が好きで、
長らく通ううちに、親しくなり
改装の相談を受けて、今回の工事に。

まずは『キッチンをオープンにしたい!』
確かに町家のトオリニワをそのまま利用したキッチンでは
暗いし冬場は特に寒いのです・・・。
(・・町家暮らしが長いのでよく分ります、その感じ。)



客席の方は明るそうなのですが、
お店の人が気持ちよく働けてこそ、
全体の雰囲気もよくなるというもの・・。

お店に限りませんが、
場所と人が途切れずに一体になって動いている様からは、
何だか調和がとれて
エネルギーがうまく流れているなあ、と感じます。
そういう場所はいても気持ちいい。
・・ここもそうしたいね(^0^)!

お客としても調理の様子が見えるのも楽しいし、
会話をする事も出来ますから
その提案には大賛成です。



ほら、今は客席側とキッチンではこんなに
明るさや雰囲気が違います・・。

そこで、



この間の壁を抜いて、二つの空間を繋げます。



小舞下地の土壁です。
客席側からは見えませんが、
壁の中に柱が半間毎に立っています。



キッチンの中にも光が差し始めてきました・・。
柱がずっと上の方まで伸びているのが見えます。
通し柱として屋根まで直接伸びて荷重を受けているのが
町家の造りの特徴の一つです。



壁がとれたところ。
空間が一繋がりになりました・・。



長い年月でこのような古い家の柱の足下は大抵傷んでいます。
今回はこの根継ぎまでは出来ませんが、
この柱の負担をサポート出来る様な形状を
新たに付加する部分の意匠として設計しました。

それがどんなものかは
現場の進み具合で出来上がってきた様子を
又見て頂こうと思います。
そちらをお楽しみに。




| 『ラトナカフェ』改装工事 | 00:44 | - | - |
森田建築設計事務所 現場レポート 『アイランド計画』8
 
後藤アイランド・・・


来週の引き渡しを目前にして、現場は追い込み中。
左官屋さんが壁を塗る傍らで、
電気屋さんがペンダント照明を吊る為の
陶器のローゼットを天井に取り付けています。



工事の最中に少し形を変更しました。
ここがもともと大きな土間空間だったことと、
沢山の人が集まる場所、
という使っているときのイメージがあったことから、
内と外を繋ぐ場、としての玄関土間を広くとって
室内に入り込む形にしていたのですが・・。
ある寒い日に、土間が部屋に入り込んでいると
きっとこんな日は室内が寒いに違いない!ということに、
自宅にいて気がついて(!)
急遽、土間を小さくして、
かつ玄関土間と部屋内を区切る為の障子をつけることにしたのです。
結果はピンポーン!正解でした。
室内も広くなったし、
玄関を区切る為に必要になった柱で
丸太の梁を受けることができて、
厨房を作る為に抜いた柱への荷重をここでも補うことができるようになり、
結果的に色々な意味でベターな形に。
いや〜,工事に間に合って良かった・・。
あの日の寒風が運んで来てくれたお知らせに感謝、です。
我が家を寒い寒いといってくれた(?)女性陣のおかげでもあります・・。
・・・うちも改善しなくちゃね。はい。




外部周りも大分出来てきました。
親方の亀井さんを始め,
現場の皆さん興味を持って取り組んで頂いていることが
雰囲気からも仕上がりからも伝わってきます。
窓の木製の水切り等、なかなかのものです。

来週の引き渡し時に来れないので、
今日分るところをチェックして、亀井さんに伝えます。

あと少し。
京都で照明器具等を探してきます。


しかし,随分家の雰囲気が変わったものです・・。
眠っていた良さが引き出されたのでしょうか。
後藤家の皆を始めとする、想いがここまで導いたのでしょうか。





いつものようにあのでっかい庭に後藤家の二人とお弁当を頂きに。
現場を見にくるのもこれが最後です。


のりちゃんの歩く後ろ姿と家を見ていて
彼女はここに辿り着いたんだな、と
長い長い道のりを旅して。


信じること


そこから生まれる本当の強さ


『本当の強さは
やわらかくて あたたかいものなんだよ』


そして 
何一つ 誰一人として 欠けていても
ここには辿り着かなかった ということ


・・・・・・・・・・・


僕はここで仕事をさせてもらったんだな、と思いました。
人はいつも、誰でも、そうなのです。
その流れの中にいるのです。


ありがとう。




| 『アイランド計画』 | 23:04 | - | - |
森田建築設計事務所 現場レポート 『Iビル』新築工事 8
 今日は木村工務店の加工場にて
古材を広げて見ながら、
どこにどの部分をどちら向きに使うか、
といったことを一つ一つ決めていきます。



ここの加工場は古びた木造トラス屋根が
2層分吹き抜けの空間を覆っています。
長い間ものづくりを見守ってきました、
という雰囲気が漂っていて、好きな場所です。
かつてはここに大きな帯ノコが据えられていて
丸太から部材を製材していたんですわ、と福本さん。
50数年、木村工務店で仕事をされてきた超ベテラン。
今の社長でもう3代目になる、
この会社のものづくりの経験の蓄積を
こういう方と話していると感じます。
福本さんの手描きの施工図も味があって、
分り易くてよいなあ。



大工の別所さんと現場監督の守田さんと
4人で膨大な量の古材をひもときながら
どこにどう使うか、確認していきます。
島村さんのところで一度考えてはいるのですが、
場所を変えると又違う面も見えてきます。
再度見直すと思ったより材に反りがあったり、
部材を入れ替えてみる方が組み合わせがしっくり来たり、
という発見があって、
なかなか簡単には進みません。

成長時に木に働いている力が
製材後の反りや曲がり,ねじれになるのですが
木同士を組んでいる時にはそれほどではなかった動き
(・・・といってもそれなりの動きはあるのですが)
が、古民家が解体されて、古材として保管されている間に
組み合って押さえあっていたものが無くなった分、
大きなねじれや反りになって現れてきます。
真っ直ぐや水平垂直が材にほとんど残っていない様な
状態なので、古材の加工には新材より随分労力がかかります。
別所さんには以前にも古材の加工で苦労してもらって(?)いるので
そのあたりのことは十分承知の上で、
又興味を持って取り組んでもらえるので有り難い。



施工上の他の部分との取り合いも確認しながら
古材のチェックを行いましたが、
昼から始めたのに、いつの間にやら暗くなり
この日は時間切れに。
今週の木曜日に再度続きを行うことで解散。

あらためて見るとこの店では
沢山の古材を使っています。
どうよみがえるか・・・古材がその良さを発揮出来るように、
新たな命が吹き込まれるようにしたいと思います。





















| 森田建築設計事務所 現場レポート 『 焼肉・冷麺 一龍(I ビル)』新築工事 | 23:46 | - | - |
ひらめき

今朝、ヨガや太極拳をした結果より
それをしている最中の状態、
その体験そのものに意味があるのだなあと、ふと思いました。

出来上がった結果や形を通して判断することが
習慣になっているので、ついそれにとらわれがちですが
動いている状態に意味があるんだな、と。

他のものごとを見る際にも応用出来るかもしれません。



・・・・・・・・・・・・



源水ーみなもとの水。

ピュアにピュアにピュアに、とてつもなく純粋な状態。

こんこんと始源から湧き続ける純粋な水。

そんな水であり続けるイメージ。








| - | 12:52 | - | - |
『井上雄彦 最後のマンガ展』
 
マイケル・ジャクソンに引き続いて、
我が家では今、
バガボンド=宮本武蔵が家中を闊歩しています(笑)。

まとめ読み出来るこの幸せ(ともさんありがとう)、
でも内容が圧倒的でなかなか進めません・・。
こんな深いところから、よく描けたなあと。
同時代をこの人と生きていることに感謝します。
例えるならば
ダ・ビンチやミケランジェロみたいな存在ではないかな・・。


で、天保山のサントリー美術館の展覧会に行きました。
展覧会の為に書き下ろした、というストーリー。

絵の中にうごめく力を北斎や雪村の墨絵から
体感したことがありますが、
同じ様な力をここでの絵から感じます・・。
それがまた漫画という形式で進行していくので
力が流れとなっていきます。
それを空間と同時に身体で体験してゆく漫画。
内容がまたこの形式に相応しかった。
濃密なエネルギーの流れに
時間と空間の境界が曖昧に・・。

圧倒的な身心の体験として、
大きな何かが僕の中に残りました・・。
この時代,このタイミングに相応しい、
次の世界を予感させる様な、
目醒めへの橋渡しの様な、
何かとてつもなく大きくて大切なものに出会った、
という印象です・・。


感動で半ば呆然としながら、
会場を出て海を眺めました。
・・・・・

多分、もう一度、来ます。




感情が感覚器官になる、ということを
人はこのような物語や作品に出会った時に
知らず知らずのうちに体験している、
と、ふと思いました。






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