今日は五条の藤平陶芸登り窯ホールにて、長根さん、ターケンとのライブ。
築窯110年という登り窯の前で、窯をことほぐ演奏会。
企画運営を行っているのは京都造形大学の学生さん達。
大学のサポートを受けながら、学生主体に動くプロジェクトで
この地域の様々な側面を拾い出して、楽しげな催しを色々と行っている。
企画や会場の設営に一生懸命に取り組んでいる様は
何だか初々しいし、懐かしい。・・学生時代の自分たちは
こんなに素直でいい子って感じではなかったけど・・。
リハーサルの前に、演奏者三人揃って
まず窯に水、塩、お菓子などをお供えしてお参りする。
火が絶えて久しい窯に、今夜はなによりも喜んで頂きたい。
静かに横たわる窯にご挨拶して、気持ちを込める。
日が暮れてお客さん達が集まり始める。
会場がほぼ満席になった頃には、窯の周りも暗くなって
雰囲気が揃って来た。
火に対して水を捧げるところから始め、
目覚めて来た窯に歌で御酒を捧げ、
音の薪をくべて窯にもう一度火を焚く。
アイヌの火の神様のお話や演奏、
会場皆でアイヌの歌を一緒に歌い、笑って、とても楽しい。
ガムランやジャンベ、レベック、バイオリン、トンコリ、ムックリと
様々な地域、様々な時代の楽器の
組み合わせから生まれる音絵巻物語り。
だんだん一つになって来た会場から
生まれる波に乗って、湧き出して来る音、音、音。
窯も楽しんでくれているかな。
演奏の終わり頃、
頭の上にいきなり金平糖のようなつぶつぶが
パラパラパラパラっと降って来た。!???弓が切れた?違う、
頭の上には落ちてくるようなものは何もなさそうだし、
足下にも何も落ちていない。
なんだろう?と思いながら、アンコールの終わる間際に
もう一度、パラパラパラパラっと頭の上に。でも何も落ちていないし、
周りの誰も見えなかったという。
一体、なんだったんだろう。
後で聞くと、演奏中、長根さんは
窯が『長い間寂しかったんだ、うれしい、有難う!』
と心に呼びかけてくるのを感じたそうだ。
とすると、あれは窯が有難うって、知らせてくれたのかもしれない。
そう思う事にしよう。
『どうも有難う。僕らも楽しかったし、うれしかったです。』
聴きに来て頂いた皆さんどうも有難うございました。
造形大学の学生の皆さん、先生、事務の方々また会場の方々、
色々とお世話になり、どうも有難うございました。
この
20日には同じメンバーに朗読と絵とおむすびが加わったイベントが
上門前の家であります。よろしければぜひ、どうぞ。