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棟上げ ( あやうたの家 7 )
 
臼杵さんの家はいよいよ、
この26日より、刻んだ材とともに
南会津から3名の大工さんたちが棟上げの為に現場入りしました。
臼杵さんと現地の大工さんたちも合わせて
総勢6名とクレーン車によって、作業が進んでいます。

29日が棟上げ。
私とスタッフ栗橋は車で現場に向います。
瀬戸大橋経由でおよそ3時間半の道のり。
道中雨模様だったり、梅雨の天候が心配されましたが
現場はどうでしょうか・・・。


私たちの心配をよそに、
現場では無事に棟が上がっていました。


棟の上で五色の布もたなびいています。


平屋部の方は垂木も配られていました。


何でも昨日頑張ったお陰で、
この日の午前中、満ち潮に向う時間に棟が上げられたそうです。
よかったよかった。
潮が満ちて行く時に棟を上げるのが、
この辺りでは習わしになっているのだそうです。
縁起が良いとのことですが、
大きな流れにそうならばその方が良いだろう、と得心します。


登り梁と丸太梁が組み合わされた2階建部分上部の小屋組み。
吹き抜けの上では
太鼓引きの丸太梁が十字に組まれています。


この家は見えるところにはなるべく金物を使わず、
伝統的な構法で込み栓やほぞを使って材同士を接合しています。
壁は貫を通し、竹小舞を編んで土壁をつけます。
基礎はコンクリートですから、
昔の家と全く同じ造りというわけではありません。


大きく面をとった栗の大黒柱。
梁は会津の松。
臼杵さんがこの栗の柱を最初に購入したので、
この家の架構の構想は、この柱から始まりました。



この栗の柱の
限られた長さを活かしつつ2階をつくるために
梁を重ねるように組んでいく架構が
生まれてきました。


柱は杉の赤み勝ち、かつ背割りなし、で揃えました。
2年間くらいの天然乾燥です。
今後、多少割れが出てくるかもしれませんが、
なかなか見応えがありますね。
赤みは木の心材部分で、腐りにくく、虫にも食われにくい。
昔の民家では山で木を伐採し、そこで数年寝かせて
木の表皮側の白太(辺材部分)を腐らせてから使うようなことも
行なわれていました。
そちらは生きて成長している部分なので、
養分があって虫もつきやすく、腐りやすかったのです。
栃木県側の八溝山系の杉で、
向こうでは桧よりも揃えやすかったのですが、
赤みで揃ったのはなかなか素晴らしいこと。

土台は会津の栗が使われています。
朝方降った雨に濡れてタンニンが滲み出して流れています。
これが防腐のはたらきをします。
水に強く、腐りにくい栗は昔は鉄道の枕木として使われていました。


棟上げの神事の準備がされていきます。


2階で大黒柱の前に祭壇が組まれ、
大工で上ん台の樹の酒井社長が祝詞を読み上げて行きます。
ここに上がってくるのは7人と決まっています。
酒井さんに棟梁で墨付けをした管家さん、施主の臼杵さん、
設計者の私、森田、田村大工さん、基礎を施工した吉田組の藤原さん、
そしてこの日の為に南会津から駆けつけてきてくれたオグラの渡部さん。
去年の暮れに雪の南会津に木を買いに行ったのを思い出します・・→ 


漆の木で作られた棟札。
祝詞の後、管家棟梁が金槌で四隅の通し柱にささる胴差しの上を
七五三と叩いて締めていきます。
周りの森の中を槌の響く音が心地よくこだまして、
木が組まれて家が立ち上がったこと、
そこに命が吹き込まれたことを実感しました。


神事を無事に終えて、
下でお疲れさまの宴。

臼杵さんに酒井社長、管家棟梁。
天候に恵まれたせいか、
皆さん日焼けしています。お疲れさまです。
これで安心して会津に帰れますね!
臼杵さんも結構『こきつかわれた(笑)』というくらいの
活躍ぶりだったようでなにより、お疲れさまです〜。


同じく会津からの大工さんに、
後ろの方は後を引き継ぐ現地の大工さんたちと
基礎を施工した吉田組の吉田社長。こちらは臼杵さんの後輩で、
田村大工さんが同級生という繋がり。
そんな風に家を造れるって何だかいいですね。


この日は夜にもう一度泊まった民宿に集まって
打ち上げの宴で皆で盛り上がり・・・
翌朝早朝4時には会津勢の酒井さんたちは車で出発して
帰路につきました。遠路はるばるご苦労様でした!!


翌朝、もう一度現場に入って打ち合せと確認を行ないます。


平屋部の玄関側正面。


朝日を浴びて立ち上がる姿。
この中が吹き抜けのある居間になります。

中から見ると正面の山に向う眺めが楽しめます。


大屋根の上で
屋根の仕舞について、後を引き継いだ田村大工さんと打ち合せ。


登り梁に母屋を直行して納め、
野地板を張った時に
屋根面が構面として固まるようにしています。


平屋部の方は普通に小屋を組んで
垂木を流しています。


平屋の屋根は腕木で出桁を持ち出して、
軒の出を多くとっています。
軒下をつたって歩いて行く場ができていきます。


出桁の様子。


大屋根の野地板を張り始めました。


軒の高さを抑えて大地にしっかりと根を張るように、
緩やかでおおらかに広がる印象を持ちながら、
高みへ向かってしっかりと伸び上ってゆく部分もあり、
それをしっかりと支えるように、
木同士ががっしりと組まれたこの家は、
私がこれまで数年、おつきあいさせてもらってきた中で
臼杵さんという人から
受けとっている印象そのものなのかもしれません・・・。




この家の周囲の環境は本当に恵まれた印象です。
木立の向こうに家が見えます。


もう少し引いて見ると・・・・


手前の小さな家も臼杵さんの土地にあって、
ここは簡素ですがとても素敵な造りなので、
中を少しきれいにすれば雰囲気のある場所になりそうです。
こちらも楽しみです。


タイトルにある
あやうたの家 と言うのはこの土地の名前か
そう呼んでいるのですが、
『歌を綾なす』ように、
臼杵さんを介して結ばれた、
遠くや近くの多くの人々のうたう歌が、
ここで合わさってひとつの歌の複合的な響きになっていくようで、
それが今、この家が出来上がって行く過程を
表しているようにも感じられます。


こちらは
3日間の棟上げの作業の様子、
全行程に立ち会い、手伝った臼杵さんの紹介にて


















| 『木を植える (あやうたの家)』 | 00:02 | - | - |
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