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『かさじぞう&おはなしのおはなし』 公演を見て
 
和歌山のごとうさんたちが取り組んでいる岩出シュタイナー演劇塾の、
大阪あびこのシュタイナー幼稚園くすのき園での公演を
久美となんちゃん、のりちゃんと見に行きました。
クリスマスの和歌山での公演を経て、二度目の公演。楽しみです。

会場のある我孫子へ行くのは初めてです。
せっかくの機会なので、
路面電車の阪堺電気軌道に乗ることに。
始発の恵比寿の駅は古びてこじんまりとした、
軒の低い片持ち屋根のかかった可愛らしいホーム。
一両編成の車両も長年使い込んできたものらしく、
ペンキを何回も塗り重ねて、
懐かしい上げ下げ窓や扉のデザイン等等とあいまって、
なかなか雰囲気があります。
子供の頃乗っていた電車を思い出します。

通り抜けてゆく街並みは
どこか古さと懐かしさと庶民性の混ざった下町の風情。
途中で住吉大社の大きな石灯籠や太鼓橋、社殿が見えたりして、
初めて乗るものにとっては、
ノスタルジックで、
どこか未知の異界へ入っていくアプローチのような印象。


くすのき園に着くと、
子供達が受付で元気よく迎えてくれました。
和室二間を縁側と布で区切った会場。
簡素ですが寒々しくないのは、
今日の公演の皆さんの熱気のせいか、
日々ここで行われていることがこの場をそうあらしめているのか。
今いる人の数からだけではない、
何かあたたかなもので満ちているような気がしました。


『かさじぞう』。
暗くなった会場に出演者が立ち、
「・・・ざあーっ」という、ごとうさんの第一声が響いた瞬間に、
おはなしの世界の中に引き込まれていました・・・。

一灯の照明が明滅するだけで
舞台装置らしいものも無く、
衣装も何の役かを示すくらいの最小限のもの、
動作も大仰なものではない。
なのに目の前には豊かな情景がありありと見え、
場の状況を一緒に体験しているような気持ちになったのは、
出演者の語る ことば によって、です。

そこには沈黙としてのことばもありました。
雪の中、笠をかぶせてもらう地蔵さまから発せられる無言のことば。

深いところから放たれることばによって、
熱いものがこみあげてくる感動がうまれました。


『かさじぞう』というおはなしを介して、
私たちが感じ、認識できる本質、命の流れのようなものがあって、
出演者の方々は、そこから感じるものを汲み出して、
その流れを滞らせないように、
色々な試行錯誤や創意工夫を経たうえで、
ことば として語っていたような気がします。
きっとそれは感じるほどに深まる、
汲めども尽きぬ泉のようなものなのではないでしょうか。


かつて、太古の人は、
日常使うことばがそのまま現実のものになるという
マジカルな力を持っていたそうですが、
見ていてふとそのことを思い出しました。

たとえ、物質として現前しなくても、
そこから生まれる体験としては変わりないのではないか、
という気さえします。

ことばの力。
そして、それが発せられる前の内面でのおおもとのはたらき。


続いて子供達が演じた
『おはなしのおはなし』も生き生きしたことばと演技が素敵でした。
同じように情景が浮かんできて一緒に体験しているような気分になりましたが、
見ているうちに子供の頃、
誰もがそういう世界に生きていた経験があることを思い出しました。

遊びの中では、ことばにすることによって、
空を飛び、変身し、疾走し、街を造り、海を泳ぎ・・・(笑)、
と、何でもやっていたなあと。

もちろん、半ば夢の中の頃なので今感じている体験とは又少し違うのでしょう。
自由な想像もありましたが、
どちらかというと、真似して演じるという要素の方が強かったようにも思います。
そうやって、この世で生きることを学んでいたのかもしれません・・・。
大人の姿を、大人のつくったものを真似しながら。

この日の子供達が、
一緒に演劇をやっている大人たちの姿や生み出すものに
安心し、深く信頼していることが、その姿を見ていて伝わってきました。

ごとうさんが書いていたように(
このおはなしは演劇塾の大人たちの姿を表現しているものなのでしょう・・・。
最後は人はいつになっても、
大きなものに繋がっていることを思い出させてくれます。
おはなし自体も素敵なものでした。

あたたかなものに満ちた公演で、
見終わってとても豊かで平和な気持ちになりました。

指導されている諏訪先生は、
普通に話されるときも、
深くてとても生き生きとしたものに満ちたことばで話されました。
ことばの力と可能性、その大切さについて語られましたが
そのことを実際に体験するような公演であり、
ご本人もそれを体現されているような方でした。

岩出シュタイナー演劇塾の皆さん、おつかれさまでした。
どうもありがとうございました。


普段、そこまで意識せずに
日常でことばを使っているから、
逆にことばの力と可能性をまざまざと感じることになったのかもしれません。


一般的に私達が物質や、特別な体験や、潤沢なお金がないと
味わえない、出会えないと思っているような満足や幸福も、
(その内容や質にもよるかもしれませんが)
実は内面での体験に集約されていくのならば、
私たちはわざわざそんな回り道をする必要もないのではないか。
一つの方法として、
ことばの可能性をひらいてゆくことで、
より深い体験をすることも私達には可能性として与えられている。
ならば、そこから生まれてくる世界はどんなものになるのだろうか・・。
・・・・後でそんなことにまで想像が膨らみました・・。


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