CALENDAR
S M T W T F S
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930     
<< September 2019 >>
SPONSORED LINKS
ARCHIVES
CATEGORIES
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
MOBILE
qrcode
<< 人生の短さについて | main | 戻るところ >>
スポンサーサイト

一定期間更新がないため広告を表示しています

| - | | - | - |
ポシェットフィドル
毎回、奇想天外な作品を
的確な情報収集と緻密な計算、冷静な状況処理で
大胆にものにしてしまう、
知人の『天才』アーティストの岡本さんが
ポシェットフィドルをつくっていることを知り、
一台制作をお願いした。(HPは必見!上記リンクからいけます。)

ポシェットフィドルは
かつてヨーロッパで携帯用のバイオリン、
舞踏教師の伴奏用携帯楽器などとして活躍していた楽器だそうで
僕も本でしか見たことがない。
今回、岡本さんはアイリッシュの演奏家に制作を依頼されたところから
このマニアックな楽器の製作に手を染めることになったようだ。(詳細は上記HPで)

その楽器の制作が終盤の頃、
うちにあるレベックという古楽器と比較してみたいということで
尋ねてこられた。(ちなみにレベックも以前岡本さんの手で修復を受けている。)



手前がポシェットバイオリン、真ん中が普通のバイオリン
奥がレベック。

なかなかかわいい。このハンディさだと携帯にも確かに便利そう。
音も低音は少し鳴りが足りない気もするが
アンプにも接続できるので、ライブでの使用には重宝しそうだ。
で、思わず制作を頼んでしまった(笑)。

それ以降、
岡本さんから時々製作過程の写真が送られてくるのだが
なかなか面白いのでここでまとめて一挙公開。
(『』内は製作者自身による説明)


11/8   
                    

木部の材料が大体揃ったところ。
『・・ネックと指板の成形、裏板の張り合わせは済んでいます。
側板は裏板と同じバイオリンの材料輸入会社から仕入れたので、材質的には近いものが手に入ったと思います。このカエデ材は両方とも、塗装後も虎杢が綺麗に出ると思います。
表板はまだ切り出していません。このスプルースの厚板から前後のブロック、ライナー(裏、表板と側板を繋ぐ細いストリップ)、魂柱などを切り出します。』


11/15


『内型の周りに側板と前後のブロックを取り付けたあと、裏板側のライニング材を接着しているところ』で、このあと、
『裏板を接着し、ニカワが乾く間に表板の切り出しと加工です。
(厚みの削りだしとサウンドホールの切り抜き、湯曲げ成形ほか、、、)
さらに、バスバー(梁)の取り付けなど、内部構造を終えたら、
表板を胴に被せて接着です。
その後、ネックの取り付け、指板の加工、、、、などに進みます』
・・なるほどなるほど、具体的な作業がどんなものかはよくわからないけど、
胴体内側の見えない部分に想像以上に色々な作業があって
バイオリンという楽器が成り立っていることがわかりますね。

11/18

各パーツの整形が終わったところ。


仮組みしたところ。


『今回の表板は、お見せしたフィドルより木目が細かく、少し硬く、また比重が大きいように思えます。音質も若干変わるかもしれませんが、なにぶん作ってみないと判らない、バクチみたいなところがあります。(もちろん、ヒドイ音とかキモイ音とかそういう意味ではなく、楽器の個体差の範囲ですが、、、。)』

そうかそうか、楽しみです。
ボディの木があんまり硬いと響きが弱くなるのかな?
どういう音域(周波数)に最も振動するかがポイントなのでしょうね。
地震もそれを伝える地盤〜建物が地震の周波数に共鳴して
揺れが大きくなったり小さくなったりする訳で、
そう考えるとバイオリンのボディが大地みたいにも思えてきたりして。


11/28



『表板は、f孔周辺を微妙に掘り込まないと駒がうまく振動してくれないのです。
厚みを考えながら削るのですが、、、
実はこの形のフィドルのこのような表板の形式で作っている人が他にないので、
その数値にかんするリファレンスがありません。まったく、カンだのみ。。。 
どんな音になるのか、楽しみです。(ていうか、綱渡り。。。)』

チャレンジャーです。
が多分、大丈夫そうに思えるのが
岡本さんのすごいところ・・?な訳で、楽しみ。






『指板とテイルピース、駒(未加工)を乗っけてみました。だいぶ感じが出てきましたね。テイルガットののっかるサドル接着とエンドピン孔開けもできています。
木工は、駒とあご当て、それに魂柱を除いて、本体の細工はすべて終了しました。』


12/4

ニス塗り工程。




『今回のニスはオイルニスで、溶剤にテレピン油を使っていますが、
最終的には紫外線照射によって硬化するものです。』
『オイルニスは、伝統的にはテレピン油の揮発のみで乾燥硬化させていたので、
一回塗ると次の塗装まで一週間待つ必要がありました。
現代のオイルニスは紫外線硬化性なので、紫外線ランプまたは日光に2時間ほど曝すだけでOKです。塗装してテレピンを飛ばし、全面を照射するには数時間かかりますが、
それでも丸一日で1〜2回は塗装作業が行えます。

添付した写真は日光とランプで紫外線を当てているところです。
まだ目止めと下塗りを入れても8回ほどしか塗っていません。
あと10〜20層ほど、色合いと厚み、艶などを考慮しながら重ねていく予定です。
なので、仕上がり時には写真の色合いよりはるかに濃くなります。もちろんせっかくのトラ杢が消えない程度に、ですが、、、。』

塗装完了後、一月くらいは吊るしておき、実用強度がでるまで
ニスの硬化を待つ必要があるらしい。

完成が楽しみです。
誕生日には間に合わせてもらえるそうで、うれしい。








| ポシェットバイオリン | 00:46 | - | - |
スポンサーサイト
| - | 00:46 | - | - |