現場ではいよいよ
内部の壁の仕上げが始まりました。
ここの壁と棚は
墨モルタルこて押さえです。
この左官の黒を真っ黒に仕上げるのは
なかなか難しいのです。
加えて壁から棚まで一続きで塗りで仕上げるので
さらに難しい仕事になります。
しかし
ここではその黒がとても重要なのです。
光が当たった時に
壁の表面でコテむらが目立たないように、
表面がつや消しのマットな黒になるように
仕上げてもらっています。
材料の配合や力のかけ具合の加減で
そのような仕上がりが
出来上がっていきます。
塗り上がってくると
古材の手はつりのマチエールが
次第によく見えるようになってきました。
古材の周りを押さえていく左官の宮部さん。
古材のマチエールがはっきり見えてきたように、
壁や棚が黒で仕上がることで、
そこに置かれる野菜の印象が
くっきりと浮かび上がってくることでしょう。
マットな仕上げで光の反射も押さえられた黒は
余計なものが一切消し去られて、
野菜を見せる為の理想的な背景になります。
ワンドロップさんが
セレクトしている野菜の品質の良さを
見る側が無意識のうちに感覚で捉えるための
仕上げなのです。
左官で仕上がっているので
印象が消されるばかりでなく
同時に、素材と仕上げ表面の状態が生み出す
黒の奥行きやふくらみや柔らかさも感じられるはずです。
奥では
古材に鍛鉄のフレームを組み合わせた什器が組み立てられています。
外部は左官仕上げが終わり、石も据えられています。
テント骨組みやシャッターケースの塗装が
明日のテント設置に向けて進んでいます。