CALENDAR
S M T W T F S
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930     
<< April 2018 >>
SPONSORED LINKS
ARCHIVES
CATEGORIES
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
MOBILE
qrcode
『猪名川の民家』6
 
今日はいよいよ竣工を迎えて、
検査と引渡しです。



書棚が設置され、その上の既存の梁と組み合わさって
ゆるやかに空間が仕切られていきます。



手前の書庫の間は階段がありますが、
こうなるともうあまり気になりませんね。

「前より随分広く感じますね〜」とはお施主さまの言葉ですが、
最初のこと()を思えば、
確かに広さの印象も変わりました。

全体に一繋がりの空間として感じられるようになったこと、
又、以前は使いようのなさそうな感じだった隅の方まで
使える場所になったから、と、いうこともあると思います。



書斎。
臼杵さんの造った拭き漆のデスクが造り付けられて、
L字型のゆったりとした書斎になりました。
天板のほのかな光沢がゆとりのある雰囲気を感じさせます・・。
掘りコタツ式なので普通に座れますし、
天井が低いことが落ち着きを生むことと思います。
壁面の障子は照明になっています。
壁際の天井面は漆喰を塗ったので、
光の反射でほのかな明るさが広がりを生み、圧迫感を和らげてくれます。



書庫。
照明器具はどれも日本のアンティークのガラスシェードです。
古いガラスはどこか光が柔らかくなります。



中央にある吹き抜けを囲む障子はけんどん式で外すことが出来ます。
欄間についている煤竹は
この家に元々あったものを再利用したもの。
大工さんが順番を吟味してくれたので、
自然な感じに納まっています。



吹き抜けの中は
1階に据えられた薪ストーブの煙突が立ち上がっています。
新しく造った吹き抜けは既存と違和感ないように仕上がりました。
現場はその分、手間がかかったのですが・・。ご苦労様です。



空気の循環用に、対角の位置に設けた新しい開口にも
同じ煤竹を渡してあります。1階から見たところ。



上から見ると不思議な光が・・・。
煤竹の上に落ちないように木製格子を入れてあります。
納戸の中です。



納戸を外側から見たところ。



納戸角の柱は添えを加えながら、新しい部材が接合されています。
こういうところも手のかかるところです。




寝室。置き式の畳を敷いています。
この窓越しに入る朝日と鳥の声で向かえる朝は気持ちいいでしょうね・・。
山からの澄んだ空気が流れてきます。



窓には網戸とガラス戸と障子を備えました。
外側は元からあった漆喰塗りのムシコ窓。



障子を閉めると美しい影を映します。



既存の材にもエイ油が塗られて蘇りました。
白い漆喰ととりあって、粗めの表情が生きてきます。
貫と楔が意匠になっています。



今回、木童さんの扱っている宮崎産の田野赤杉を床と天井に使いました。
天井はやさしい表情の素地のまま。
床はわびすけ塗り仕上げで落ち着いた雰囲気に。



施工してくれたあかい工房さんの大工さんが柱に象嵌した銀杏。
どの現場にも記念にどこかに埋めさせてもらっているとのことで、
ここでは階段を上ってきた時に最初に見える柱に埋めてもらいました。
ここに何か絵になるものがあるとよいなと思っていたのでぴったり。
家の方も、皆さんの仕事をここを見るたびに
思い起こされることでしょう・・。

写真を撮っているときにあかいさんが
「ここは暮らしが始まって、
物が入ってからの写真のほうがいいですね」と言われたのですが、
それはうれしい言葉でした。

くらしの行為があって、
はじめてその場が生きて完成してくるように設計することを、
常々心がけているつもりなので・・。


あかい工房さん、施工ご苦労様でした。
ていねいに、又楽しんで施工していただけたようで、
よい仕上がりになったと思っています。
どうも有難うございました。



・・・この現場、遠方ではあったのですが、
車で通う道が山里の中を通っていくので、毎回
季節ごとの変化を見るのが楽しみでした。
里山に田畑に家々といった、どこか日本の原風景のような景色。
それに加えて、道中で見つけた昔ながらの製法のお豆腐や
鶏やしいたけといったものを
毎回、お土産にするのも楽しみで(笑)
それが終わってしまうのが、ちょっと残念(笑)です・・。
・・・現場でも大工さんと食べる話、けっこうしてたな・・。



| 『猪名川の民家』 | 21:41 | - | - |
『猪名川の民家』5

今月半ばの竣工に向けて、
現場は仕上げ工事が始まっています。
床は張り終わって、工事終了まで養生がされています。



枠周りをわびすけで塗装しています。

荒壁だった土壁と天井面も仕上げのための下塗りが終わってきています。



壁が塗り上がってくると、随分雰囲気が変わりますね。

奥の壁面の柱と貫、桁にはエイ油を塗って拭き取っています。
既存の木部には同じ仕上げを施します。
ツヤも少し出て、濡れ色になり、また油分が加わることで
木のお手入れにもなります。肌の保湿クリームみたいなものでしょうか。
古い木も美しく蘇った感じになります。
手前の丸太梁はまだ塗っていませんから、まだ乾いた感じが残っていますね。



掘りコタツ床になっているところの腰壁張り中。
先にわびすけを塗ってあります。

 

電気の追加配線中。



納戸の壁面。
荒壁の上に下塗りがされています。
粗いままの時にはあまり見えてこなかった壁の分節が
段々、意匠として感じられてきます。



納戸の隅に設けた吹き抜け。
薪ストーブの暖気が1,2階で循環するための通路になります。
この家に昔使われていた煤竹を磨いて再利用しています。
床面なので、踏み抜いて落ちないように、
その上に木の格子を渡しました。



正面の壁は左官で仕上がります。
吹き抜けの上には薪ストーブの煙突も設置されました。

もう少しで完成です。






| 『猪名川の民家』 | 14:35 | - | - |
『猪名川の民家』4
 
今日は現場に臼杵さんの机が搬入されました。



2箇所ある書斎はどちらも臼杵さんの座卓を掘りコタツ式で
使うことになっています。
栗と楢に拭き漆の天板。何ともいえず趣がありますね。



ここにその座卓がつく様子はまだわかりませんね・・・。
しかしきっとうまくはまると思います。



臼杵さんも交えて、現場で寸法と設置方法の確認中。



天板が耳付(自然の木の形をそのまま残している)ですので、
巾が場所によって違います。
その兼ね合いも考えて、
掘りコタツ式床の框の位置を再検討。
なんとかうまく納まりそうです。



階段から上るところのスイッチ位置を変更。
出来上がってきたところで実際に動いてみて、
調整します。



新しくあけた床面開口。
階下のリビング内でストーブの熱気が上下階の間を
循環できるように、空気の通り道としてあけました。




天井が貼り終わった室内。
大分雰囲気が出ました。



帰り際、
二階にあったという昔の天秤棒を発見。
何かに使えそうですね〜。
現場の大工さんがよさそうだというので取っておいてくれました。
ありがとうございます。再利用法を考えましょう。





| 『猪名川の民家』 | 23:15 | - | - |
『猪名川の民家』3
 
現場では天井板が張られています。



杉板の天井が張られて、室内の形が見えてきました。

屋根より勾配が緩やかになっているので、
雰囲気が柔らかく、又落ち着きが出たように感じます。



吹き抜けのできる周りに柱が立ちました。



もとからあった柱を利用しながら、新たに柱を立て、
こちら側は納戸になります。


| 『猪名川の民家』 | 00:33 | - | - |
『猪名川の民家』2
 



現場は天井下地が出来上がっています。



小屋裏になる部分の換気口を新設しました。



吹き抜けには薪ストーブを設置します。

既存部分に違和感なく続くように
吹き抜け周りの納まりを考えます。





| 『猪名川の民家』 | 21:40 | - | - |
『猪名川の民家』 1

猪名川で古民家を購入されて、
週末の田舎暮らしを楽しんでおられた方から、
使っていなかった2階を直して使えるようにしたいとの相談がありました。

 

なかなか立派な家です。

道に面してはいますが、
それでものどかな里の中に位置していて、周囲は畑と山でいい環境です。
大きな木が沢山あります。



格子越しの庭。
そのまま山へと続いていきます。
鳥の声と木の葉ずれの音。


虫籠窓のある2階へ上ると



・・・面白い空間ですね。
元の形から手は入れられてはいるのですが、
どう使うか決まっていなかったために
部屋として仕上がっていないのもあって、
まだ当初持っていたであろう雰囲気を感じさせます。

軒の高さが低く、
2階はもともと居室として造られてはいませんが、
こういう場所に来るとなんだか妙にわくわくするものです。しませんか(笑)?
童心に帰るような・・・隠れ家的な場所みたいに感じるのでしょうか。



低い位置から入る光もきれいです。

立って歩けば端の方では頭も打つような低さです。
しかしこの印象を残しながら、
うまく直せば落ち着いた気持ちよい場所になりそうです。
寝室と書斎にはうってつけかもしれません。


設計がまとまり、ようやく今月から工事が始まりました。



垂木の間に断熱材を入れています。
夏場の暑さを少しでも解消したい。



既存の床を抜いています。



軒の低さを活かして使えるようにするため、
2階の床から1階の天井までの懐を利用して
掘りコタツ式に床を造っているところ。
床に腰掛けさえすれば、この低さもそれほど気にならないでしょう。

かえって天井が低い方が
書斎での仕事や読書、思索に集中するには
気が散らないのではないでしょうか。
・・立ち上がるときには注意が必要ですが・・。




この家にあった古建具。
寸法を変えて再利用します。

変更する寸法も建具の意匠から決まってくるので、
周りの造作もそれに合わせて寸法を調整します。


施工は近くのあかい工房さん。
よろしくお願いいたします。





| 『猪名川の民家』 | 11:23 | - | - |
| 1/1PAGES |