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森田建築設計事務所 現場レポート『Iビル(一龍)新築工事』 23
 
この工事もいよいよ竣工です。
18日にお店のグランドオープンを迎えます。

宮川造園さんによる庭工事。



緑が風や水をこの場所に運んできます。
いつの日にか、石屋根越しから
緑が滴り落ちる様も見られるでしょう。

実はこのお店には各階の色々な場所から『庭』が見られます。
街中にあることを忘れてしまうかのようです・・。





現場が工事中の緊張感から
ゆっくりと解き放たれていきます。
と同時に、オープンへ向けてのお店の作業が始まっています。



エントランスホール。
ベンチの座席と背もたれにはお施主様が韓国で仕入れて来た
オンドル紙が貼られています。



古材と磚積みの壁とカウンタ―が
落ち着いたウェイティングの雰囲気を作ります。



鉄のタペストリーパネル。
鍛鉄文字の周りは漆喰塗りです。



同じ鉄が仕上げによってこれだけ違う表情を見せてくれます。
銅の溶着鉄板の技法は、
宇根田さんがドイツのマイスターから伝授されたもの。



階段室。各階へのアプローチは余白と静けさを感じて、
客席に至るまでにお客様に気持ちを整えて頂ければと
思います。


13日、工事関係者をプレオープンに呼んで頂きました。
この日を無事に迎えることができて、
ようやくほっとしました・・・。(⇒)

木村工務店の皆さんには大変お世話になりました。
業者の方々も含めて、皆さんからは
ものづくりへの明るいひたむきさを感じて
いつも励まされました。どうも有難うございました。
(・・守田さん、連日遅くまでご苦労さまでした。
ひとまずゆっくり休んで下さい・・。)

設計ではs+f構造設計事務所の浅山さん、
地盤や杭打ち‥計画段階から色々考えましたね〜。
設備設計の羽田さん、久保さん、
照明の真野さん、そして柏木さん、
皆さんご苦労様でした。有難うございました。

古材の島村さん(→島村葦商店)、古建具の井川さん、
鍛鉄の宇根田さん、染めと板絵の冨山さん、器の郡司さん、
どうも有難うございました。

シンポの久本さん、有難うございました。
ロースターの効きはなかなか良かったように思います。
営業開始後のメンテ等よろしくお願い致します。

一龍 木村様、奥様、ご家族の皆様、
どうも有難うございました。
途中、紆余曲折ありましたが
皆様のお店への想いに導かれて
ここまで辿り着くことができたように思います。
沢山のことを学ばせて頂きました。どうも有難うございました。

これからお店がますます多くの人に喜んで頂ける場所に
なりますように。





・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

6月18日  焼肉・冷麺 一龍 グランドオープン

大阪市天王寺区小橋町3−11

06−6764−6646

営業時間:17〜22:30
       (ランチタイム営業時間検討中)
鶴橋駅下車 千日前通りを西へ約400m





| 森田建築設計事務所 現場レポート 『 焼肉・冷麺 一龍(I ビル)』新築工事 | 23:34 | - | - |
森田建築設計事務所 現場レポート『Iビル(一龍)新築工事』 22
 
前回、施工していた土塀が完成しています。
土が隅々まで充填され、突き固められて
しっかりと出来あがりました。
上からの光を受けて、土ならではの表情を見せています。



翌日には型枠を外して、仕上げ作業をしました。
土塀の天端には板石を屋根として葺きました。
ここが雨ざらしのままだと
水が土中に浸透していってしまい、
冬場に凍結すると中で膨張して土塀を壊してしまいますが
この石屋根があれば安心です。
石同士の間に隙間があって、見た目破れ屋根のようですが
水は遮り、光は透かして、と役目を全うしながら
面白い表情を見せてくれます。
土塀の中に積まれているのと同じ石です。

この裏側はちょうど神社と公園で、
既存のブロック塀に比べるとこちらのほうが
その場所には相応しい姿になったと思います。

・・・・ちょっと話がそれますが・・。
ブロック積みの壁も使いようによっては美しくなると
僕は思いますが、
場所や環境、関係性を考慮せずに
とりあえずブロック積みました、という感じの塀は
なんだか寒々しい姿になってしまうものです。
街中にあるそのような『とりあえずブロック塀』を
その場所に相応しいものに変えていくと、
そこの風景がずいぶん整っていくだろうと思います。
この版築なんかもそうした手法の一つになり得ると思うのですが・・。
公共自治体などがそうした取り組みを柔軟にやっていくとよいだろうなと
思います。美しい街や環境をつくりたいし、その中で日々を過したいというのは
誰しも願うところではないでしょうか・・。



石積みの目地に土を塗り上げていきます。

このあと、宮川さんが植栽を入れて庭が出来上がります。



表の土間の仕上げも行います。浸透性の仕上げなので
雨水が溜まりません。

この日は益子から冨山さんが絵を、
足尾から郡司さんが器を持って搬入に来てくれました。



器と絵と場所のコラボレーション。






蝶が花器の花の周りを飛んでいます・・・。



絵や器が置かれると、
その場所がまた活き活きとした見え方をしてきます。

絵を飾る位置を皆で検討しています・・。






工事のときに出来た飾り棚に
ぴったりと納まる器。郡司さんは知らなかったはずだけど、
何故か丁度いい大きさ、仕上がりの器がありました。




1階の北側の部屋。
桃の花の中で遊んでいるりす。
この絵がはめられた瞬間、部屋の壁がぱあっと
桃色に染まっていった様に見えました・・・。

場所と絵と器が組み合わされた印象は
新鮮なものがありました。
制作時からそのことを想定されて作られたことで
何か各々を想いあうような気持ちが作る過程で
含まれたのでしょうか・・。

活き活きとした作品を作って頂いて、
冨山さん、郡司さん,どうも有難うございました。
郡司さんにはお店の食器も作って頂いています。
それも自然な仕上がりで雰囲気やサービスによくあっています。


組み合わさって完成するといえば
建築はまさにそういうものなのだなと、
あらためて気がつきました。
どの仕事も単体では存在しない。
様々な仕事が組み合わさって積み重なることで
建築は出来上がっていきます。
コラボレーションがその成り立ちの前提になっているのです。



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

6月18日  焼肉・冷麺 一龍 グランドオープン

大阪市天王寺区小橋町3−11

06−6764−6646

営業時間:17〜22:30(火曜〜金曜)
       (ランチタイム営業時間検討中)
鶴橋駅下車 千日前通りを西へ約400m

| 森田建築設計事務所 現場レポート 『 焼肉・冷麺 一龍(I ビル)』新築工事 | 21:25 | - | - |
森田建築設計事務所 現場レポート 『Iビル(一龍)新築工事』21
 
大阪鶴橋で進行中のIビル(一龍)さん、
もう少しで完成になります。

エントランス外部の石積みが終了しつつあります。



裏の庭では土塀の施工が進んでいます。



ブロック塀の前、石積みの基壇の上に版築で造ります。
版築というのは土塀等で使われて来た技法で
型枠に土と石灰をまぜたものを入れて突き固めていくもの。
中国ではこの技法で伝統的に建物を造ってきた地域もあります。
日本でも近年、土で壁を造るこの技法が
あらためて見直されて来ています。

ここではブロック塀と板を型枠にして、版築します。
庭の大きさのこともあって
普通の土塀よりはかなり薄く仕上げます。




作業風景。手前に置いてある板が段々積み上がっていきます。




材料一式。



大分積み上がりました。
『型枠が外れるまではどきどきしますな〜』と親方。
確かに確かに。外からは仕上がり具合がわかりませんからね。



階段室は手すりが付き、
飾り棚も完成しています。



障子建具も入りました。紙貼りはこれから。



掃除が入って終了に向かっている現場。



1階廊下。
古びたような印象の土のタイル(磚)敷き。
鉄のタペストリー、文字部分に左官仕事が入っています。
奥では監督が掃除中。ご苦労さまです。












| 森田建築設計事務所 現場レポート 『 焼肉・冷麺 一龍(I ビル)』新築工事 | 23:47 | - | - |
森田建築設計事務所 現場レポート『Iビル(一龍)新築工事』20

大阪・鶴橋にて
 森田建築設計事務所の設計で、
木村工務店さんにより工事が進んでいる
『Iビル(一龍)』さんの工事、
いよいよ引き渡しを目前にして現場は追い込みに入っています。

26日の様子。



2階の客席。
木部にわびすけが塗られて落ち着いた雰囲気に仕上がりました。



わびすけ塗りの新材にはめ込まれた
古材一枚板の松の腰壁と式台が表情を作ります。
壁は仕上げ塗りが完了。床のタイルも仕上がっています。
ばらばらだった素材同士がこうして組み合わさってくると
和音が鳴るような効果を感じます。
それを感じるのが仕上がって来た時の楽しみです。



3階客席。下塗りのあとは仕上げ塗りが来ます。



階段室。仕上げ塗りが進行中。
色を付けた砂漆喰をコテむらを残しながら
塗り上げていきます。





枯れた古材を使った飾り棚。



2階奥の客席。
桐と墨を石灰で定着させた塗り壁。
上の方は土壁です。



1階廊下。
古建具と古材による造作。土壁と磚の壁。




エントランスには
磚積みのサービスカウンタ―が出来上がっています。



夜になってから宇根田さん親子が
ホールの鉄板タペストリーパネルと
エントランスドアの搬入設置にやってきました。

写真は数種類の表面処理を施した鉄板を
組み合わせた鉄板タペストリー。
文字の周りの小さなパネルが
特別仕上げの鉄板。
素材から生まれてくる自然な色あいは美しいものです。


27日。
ロースターテーブルが搬入されました。
周囲の素材ともよく馴染んでいます。
これでぐっとお店らしくなりましたね。





厨房内部は機器が設置されています。



3階客席前の造作。



階段から2階廊下を見ています。


28日。



3階の造作がようやく仕上がりました。
床板にわびすけを塗装中。




エントランスの石積み壁。
オープン後は石の柱の横から少し中が垣間見えるでしょう。
ここはまるで別世界の入口のようです・・・。




奥のスペースの庭の植栽を考える為に
京都から造園の宮川完くんが来てくれました。
あちこち見ながら、イメージを伝えます。
ここの緑はこの場所にとって、
きっととても重要な存在になるだろうと思います。



| 森田建築設計事務所 現場レポート 『 焼肉・冷麺 一龍(I ビル)』新築工事 | 00:25 | - | - |
鍛冶仕事 『Iビル(一龍)現場レポート』19
 
一龍さんの工事で
鍛鉄での造作を
いくつかお願いしている
宇根田さんから途中経過が届きました。



エントランスドアの引手。
鎚目を付けた鉄です。



エントランスドア。
コールテン鋼という
錆を出して表面を安定させる鋼材を使っています。
錆を出す為にしばらく雨ざらしにしてあります。
中央のカバーしているところが引手の付く場所です。



同様のパネル。

もう一つ、
宇根田さんのオリジナルの鉄の仕上げがあるのですが
それは設置されたところで見て頂きたいと思います。
なかなかな面白い表情です。

来週にはいよいよ現場にドア等が搬入されてきます。



| 森田建築設計事務所 現場レポート 『 焼肉・冷麺 一龍(I ビル)』新築工事 | 14:50 | - | - |
森田建築設計事務所 現場レポート『Iビル(一龍)新築工事』18
 
現場ではあちこちでその姿が整い、
ものがおさまるべきところにおさまりつつあります。



エントランス内部。
この前にサービス用のカウンタ−が据えられます。



ウェイティングのベンチが出来てきました。



レジ周りから廊下も形が出来上がってきました。



階段室内の左官下塗り。
面が整うと光がより感じられるようになります。



2階客席の壁は左官の下塗りがほぼ終わっています。



3階客席。
端材や残りの古材の中から、
もう一度材を拾い出して出来上がった飾り棚の造作。
大工さんの仕事のおかげで立派な姿に甦りました。



ここの造作も同様です。
壁が出来て全体が仕上がってくると、
古材の表情がまたしっかりと見えてきます。
・・・それが風雪と年輪、幾多の経験を経た、
思わず撫でてあげたくなるような
よい表情なのです・・・。



新材で造られた部分には
わびすけという塗料を塗っていきます。
古材とよく馴染んで、木の表情も損なわないので
よく使っています。

1階のこの部屋は下塗りも終わって
明日から仕上げの土塗りが始まります。



仕上げ塗りに使う土を練ったもの。
赤い土で仕上げます。



土自体はこんな色です。
本当に桃色のような土で、関東の方の土だそうですが
産地まではわかりませんでした。



練った土の中に入っている藁スサ。
水に浸けて灰汁抜きしてあります。

どんな色合いで仕上がるか、楽しみです。



外部は足場と上の方のシートも外れています。

大阪市内、千日前通りの北側、
鶴橋と上本町の間で、この姿が見えます。
オープンまであと1ヶ月ほど。

この日は厨房器具の搬入もあり、
現場は終日慌ただしい状況でした。



| 森田建築設計事務所 現場レポート 『 焼肉・冷麺 一龍(I ビル)』新築工事 | 14:04 | - | - |
森田建築設計事務所 現場レポート『Iビル(一龍)新築工事』17

現在、
仕上げに向けて現場では
沢山の業種の作業が同時に進行しています。



左官による壁の下塗り中。
左官の塗りが入ると、線が整理されて
面の見え方が変わるため、
空間の印象が急に変化してきます。
仕上がりが近づいて来た印象を感じます。

 


電気工事。照明器具の取り付け準備中。



3階の厨房は設備機器の受け入れ態勢が整いました。
 
 

エントランス外部は石積み工事が終了しています。
今は目地を詰めています。


エントランス内部。
黒い磚積み壁と古材の組み合わせ。
 




古びた風合いの磚と古材はよく馴染んでいます。
場の質量が上ったのを感じます。
 


エントランス奥の1階廊下。
様々な機能や条件を満たす為に
複雑な形状になった部分の上に天井や壁の下地が組まれ、
仕上げの為の形を成していきます。



天井内部には多くの設備機器や配線類が装備されています。



表では、石積み壁に目地入れ作業中。
石の加工に少し工夫をして、
目地を大きめにとれるようしてあります。






| 森田建築設計事務所 現場レポート 『 焼肉・冷麺 一龍(I ビル)』新築工事 | 22:52 | - | - |
森田建築設計事務所 現場レポート 『Iビル(一龍)新築工事』16

Iビルの現場は
連休中も休み無しで作業が進行していました。
皆様、ご苦労さまです。

 

Iビル3階ベランダ。
外壁の工事等が進行中。



見上げた所。
パーゴラが見えます。

屋上は設備機器の設置がほぼ終わっています。



ロースターからのダクトが接続された脱臭装置です。



各テーブルのロースターからダクトが出て来て一つにまとまり、
外壁を登ってここまで接続されています。



緑豊かな裏の公園。
2階の奥の客席からはこの様子を見ることができます。




内部は引き続き木工事が進行中。
これは2階の廊下。




2階道路側の客席。
古材と新材が混ざりながら造作が造られています。




古材の造作。



コウモリの形に穴があけられた古材板。
コウモリ(蝙蝠)にはめでたい意味があるとされています。



古材の腰壁が張られた座敷。



階段室の踊り場の飾り棚。




1階レジが古材で組まれています。



レジ上。給気用のガラリをカバーする為に
出来た意匠。かえって面白い形になりました。



レジの正面も出来上がりつつあります。

加工場に残された古材の中から
造作に使うものをさらに選び出します。
部材を伐り出したあとの
端材のようなものでも案外使えるものです。



これはどんな風に使えるか、
とみんなで考えるのはなかなか面白いものです。





| 森田建築設計事務所 現場レポート 『 焼肉・冷麺 一龍(I ビル)』新築工事 | 22:24 | - | - |
森田建築設計事務所 現場レポート 『Iビル(一龍)新築工事』15

今月末の竣工に向けて、 
連休中の今日も現場は作業中です。
皆様ご苦労さまです。

エントランス外部がその姿を現しつつあります。



入口両脇の石の柱と上部のまぐさが
立ち上がりました。



無垢の花崗岩。
柱は一本約600kg(!)あります。
設置作業は並大抵ではなかったようですが・・・
おかげさまで無事に設置完了。ご苦労様です。

韓国には日本にはない石造の伝統があります。
そのことを尊重したいと考えたこと、と
この裏に神社があるのですが、
そこに祀られている神様は元々、
韓半島から『天の磐船』に乗って
ここにこられたという女神様だという伝説があり、
何かお店との縁を感じたのですが、
そのことも形に出来れば、という想いから
正面など各所に石を使うことにしました。

きっかけはお施主様が、
うちが設計して、木村工務店さんの施工した
南船場のドアーズダイニングを見て石積の壁を使いたい、
と言って下さったことから始まっているのですが、
その想いがこの場所の持っていた由来と
何だか不思議にぴったりとあっているな・・
と感じます。




石の開口を潜って入ると
ウェイティングの床の黒御影石張りの施工が完了し、
仕上がりの雰囲気が
少しずつ感じられるようになってきました。
その奥では古材の造作が出来つつあります。



欅の大黒柱に・・



手はつり加工が美しい松の梁が取り付きます。
もともとは別々の所で使われていた材同士ですが、
自然な感じでよく馴染んでいます。



同じことは古材を使っている他の箇所でも
感じます。



どれもしっくりしていてあまり不自然さを感じません・・。

それには大工工事の出来具合がとても大きく影響します。
前にも書きましたが、
新材と違って古材は随分扱いにくく手間もかかります、が
面倒な接合部などもきちんと形を合わせてありますし、
材の扱い方を見ていると、
別所さんを始めとする大工の皆さんが
どこか楽しんで仕事をやっているように感じられます。
その気持ちと仕事がこの自然さと馴染んだ雰囲気を
生み出しているのだと思います。
ありがとうございます。
古材もきっと喜んでいることでしょう・・。




左官屋さんの作って来てくれた土壁、砂漆喰の塗り見本を元に
各部屋の仕上げを決めていきます。



実際に場所にあてて、仕上がり具合を想像してみます。
持ってくれているのは現場監督の守田さん。





各場所に合った仕上げが選べたと思います。
どんな風に仕上がるか、楽しみです。




3階厨房。壁のステンレスが張り終わっています。
床の塗装と側溝工事、照明と器具の搬入設置で完了。



現場でお施主様と話していると
使い勝手の再検討等から変更箇所も出てきます。
頭は使いますが、
結果面白い形が生まれたりするので
それなりに楽しいものです。
工程のこともあるので
現場作業の進行に支障のないようにしないといけませんが・・。




2階の奥の客席。
窓からは裏の神社と公園の様子がよく見えます。

佳境に入って来た現場。
今週はもう一度打ち合わせに行く予定です。




| 森田建築設計事務所 現場レポート 『 焼肉・冷麺 一龍(I ビル)』新築工事 | 22:38 | - | - |
森田建築設計事務所 現場レポート『Iビル(一龍)新築工事』 14
 
現場は大工工事が大分進んできました。



1階はベンチと腰壁が大体終わりました。
腰壁の板には手はつりの松板が張られていますが
とてもいい雰囲気になっています。
おもわず手で撫でたくなるような感じです。
(肝心の腰壁はこの写真には写っていませんが・・。)



階段室。左官仕上げの為の下地ボードが
張られています。



トイレの窓。
古材で枠が組まれています。
上に見えるのは天井内に納まる給気ガラリ。
焼肉のテーブルのロースターからは
大量の空気が排出されるので、
その分の空気を供給しなければ、
ロースターからの煙が室内に逆流してしまいます。
このような給気ガラリが各階に数カ所、設けられていて
そこからその空気が供給されます。
ただ使用後も防虫網の掃除等、様々なメンテナンスが必要で、
取り付け位置や点検口の設置など、
色々な面からの検討が必要でした。
この建物では限られたスペースの中で
そのような設備的な部分をどのように納めるのか、
考える箇所が沢山ありました。
意匠面には様々な制約になりましたが、
そのことがかえって面白い意匠や空間を
生み出す契機としてはたらいてくれたようです。
この部分も今見えている状態と全く違う形に仕上がります。




2階北客席上がり口部分の
古材で組まれた飾り棚。
奥には配管の為のパイプシャフトが仕込まれています。
この部分は同じアングルが前回の写真の中にあります。
どんな風に進んだか、変わったか、
見てもらえます。



2階の道路側客席。
パイプシャフト内の設備配管の位置が
設計時の想定と変わったので、シャフト寸法も変更。
意匠も現場で再検討して変更します。
この辺りは現場での即興的な部分で、
机上では思いつかないようなかたちが生まれることも
多々あります。



その部分を構成する為の古材の組み合わせを
木村工務店さんの作業場で皆でわいわいやりながら検討します。
端材のような残りの材もなるべく活かして使えるように
使用法や位置を検討していきます。



これはなかなか貴重な古材、地松の大きな板。
どこに使うか,紆余曲折ありましたが、
どうやらけんどん式(上下の溝にはめ落とし)の
建具になることで落ち着きました。
大きな一枚板の建具と言えば、
河井寛次郎記念館の囲炉裏の間の後ろに
そのような引き戸があるのですが、
以前ひそかに動かそうとしてみたところ
あまりに重くて、
そして多分扉の反りで溝にかんでいることもあるのでしょうが、
全く動かなかったのを覚えています・・。

一枚板の建具はどうしても反りを避けられないので、
この松板も結構反ってしまうかもしれませんし、
案外何ともないかもしれませんが、
裏に何らかの反り止めは入れることになると思います。



 
| 森田建築設計事務所 現場レポート 『 焼肉・冷麺 一龍(I ビル)』新築工事 | 23:28 | - | - |
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