今年の1月に始まった工事がようやく竣工を向かえ、
この日、無事に引渡しを迎えた。
工事業者から店側に管理が移り、
オープンに向けての準備が始まる。
寺町と錦の北西角。ここで待ち合わせをする人も多い。
外部には、街を行く人が寄り付ける場所がいくつか設けられている。
アーケード内で雨は当たらないが、緑が育ってほしい。
錦通り側。レンガと石のベンチがある。
・・寺町側も錦側もアーケードで全く見えないが、
京都市の景観条例により既定付けられた勾配屋根がかかっている。
建物の姿としては屋根まで見えたほうが、格好もいいのだが
こういう場所では残念ながら、条例も実際の美観上の効力は発揮できない。
商店街やアーケードのある場所については
もう少し別の観点も含めた上での条例の整備が必要ではないか。
内外ともにコンクリート打ち放し仕上げ。1階は天井高がかなりある。
梁を見せていないスラブの上を西窓からの光が滑ってゆく。
自然光がコンクリートを銀色に光らせる。
1階はメンズのフロア。
1階から2階へのメイン階段。
吹き抜け。
2階。曲面天井の側面から自然光が入る。レディースのフロアになる。
八角(六角)塔内、カフェからサロンへの螺旋階段。
中2階サロン。寺町通りが見下ろせる。買い物が一段落したらここで一休み。
1階のカフェコーナー。
レンガ積みと古材のテーブルが落ち着いた雰囲気を作る。
1階、2階、地階と
様々な印象の場所が用意されているので、
買い物に訪れた人もきっと楽しめるだろう。
地階では、URBAN RESEARCHの企画するアーティストの展覧会
なども開催される予定で、
ここから色々なことが発信されていく予定で、今後、楽しみだ。
設計の時に考えたこと―
ここには
近代や現代、西洋や東洋、日本の伝統など
様々な要素がミックスされて形が生まれている。
そのような様々な異質なものが接点を見つけ、
双方、変化しながら
合わさって調和をなすことを
『和 (わ)』 というのかもしれない。
人に与える印象や関わり方にも、そのような 『和 (わ)』 が生まれるように心がけた。
そのような 『和 (わ)』 が
日本の伝統を形作ってきた、
日本人が根底に持っているコンセプトではないかと思う。
それが体現できていれば
この建築は京都の地に相応しい、一つの場になるだろう。
衣服を身にまとうことも、一つの調和を生み出すことといえる。
ここから多くの 『和 (わ)』 が生まれていってほしいと願っている。
工事を担当した公建の皆さん、ご苦労様でした。
T's設計舎さん、色々とお世話になりました。
リバティプラン+GET PRODUCTさん、什器制作、有難うございました。
松浦食器さん、厨房セッティング有難うございました。
関わった沢山の皆さん、有難うございました。
今回初顔合わせの多い現場で、様々、面白かったです。
おかげさまで完成を迎えることが出来ました。
どうも有難うございました。
10/10 URBAN RESEARCH 京都 グランドオープン。